両チームの直近の対戦は、駅前不動産スタジアムで行われた昨年度の天皇杯3回戦。J2で相まみえていた2008シーズンからの4シーズンでの対戦を含めても、両チームのサポーターにとって記憶に刻まれるゲームとなった。
11分に福田 晃斗のゴールで先制した鳥栖は、前半のうちに西川 潤(現いわき)が追加点を挙げ、リードを広げる。後半に入り、熊本は松岡 瑠夢が52分と57分に得点を挙げて追いついたが、5分後に横山 歩夢のゴールで鳥栖が再びリード。しかし90分、熊本は直前にピッチに入っていた当時17歳の道脇 豊がプロ初ゴールをヘディングで決めて追いつく。そして、延長前半の95分に道脇が得点を決め、熊本が逆転勝利を収めた。その後、熊本はFC東京、神戸とJ1勢を続けて破り、準決勝でJ1柏に行く手を阻まれたものの、クラブ初のベスト4まで勝ち上がった。
大会は違えど、ルヴァンカップは天皇杯と同じくトーナメント方式を採用。熊本は天皇杯同様の下克上を、そして鳥栖はリベンジを期しての一戦となる。
熊本は1stラウンド1回戦でJ3の福島と対戦。直近の明治安田J2第3節・愛媛戦から中2日のアウェイ連戦とあって先発9人を入れ替えて臨んだ。プロ3年目の藤田 一途とプロ2年目の大﨑 舜がプロ初ゴールを挙げ、終了間際に1点を失ったものの、逃げ切った。
リーグ戦では、3勝3分5敗の勝点12で14位とまだ波に乗れていない。J2第9節・長崎戦と第10節・甲府戦で2試合続けて3点取れているように攻撃は決して悪くなかったが、20日に行われた直近の第11節・岡山戦ではボール保持率やシュート数で相手を上回りながら6試合ぶりに無得点。決めるべきときに決めるゴール前の精度が課題だ。また、23失点とリーグで2番目に失点が多いことも、勝ち切れていない要因。鳥栖に点を与えず、チャンスをしっかりと得点に結べるかがカギだ。
一方の鳥栖もリーグ戦9試合を終えて2勝1分6敗で17位と苦戦中だ。J1第2節・札幌戦で今季初勝利を挙げたが、以降の6戦は1分5敗と白星から見放され、最下位に転落。
しかし、第8節・G大阪戦から先発3人を入れ替えて臨んだ20日の第9節・鹿島戦は0-1の状況で得たPKは決められなかったものの、30分に追いつくと前半のうちにマルセロ ヒアンのゴールで逆転。後半にも2点を追加して、4-2の逆転勝ち。そして、降格圏を脱した。
「チーム全員で戦う一体感が連戦では大切になるので、良いスタートが切れた」と川井 健太監督。鳥栖としては熊本にリベンジするためにも、今後のリーグ戦に勢いをつけるためにも、勝ち切らなくてはならない一戦だろう。
お互いに直近のリーグ戦から中3日とあって、リザーブも含めたメンバーがどうなるか読めない部分はあるが、それぞれ若い選手が躍動している。このゲームでも存在感を示し、チームを勝利に導くプレーを見せてくれるかに注目したい。
[ 文:井芹 貴志 ]


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