熾烈な残留争いはついに最終局面に。大宮と群馬は運命の直接対決。19位の相模原は奇跡を起こせるか【プレビュー：明治安田Ｊ２ 第42節】

明治安田生命Ｊ２リーグは、5日に今季の最終節が開催される。

すでに磐田と京都の昇格が決定し、愛媛と松本の降格が決まった。今節の注目は残り2、もしくは1枠となった残留争いとなる。

大宮vs群馬はその直接対決となる。18位の大宮は降格圏となる19位の相模原とわずかに勝点1差。勝利を収めれば残留が決まるものの、引き分け以下であれば悲劇が訪れる可能性がある。前節は町田と引き分け、6試合勝利なし。課題の守備が無失点に抑えたのは好材料ながら、勝利を手にするためには得点が求められる。エースの黒川 淳史にかかる期待は大きい。一方、16位の群馬は引き分け以上で残留が決定。4試合連続引き分けと手堅い戦いを演じており、今節も堅い守りを軸に試合を進めていくはずだ。

17位の金沢は、前節昇格を決めた京都の本拠地に乗り込む。引き分けでも19位に転落する可能性があるだけに、勝利こそが求められる一戦だ。前節は瀬沼 優司の2ゴールで山形を撃破した。今節もこのストライカーが大仕事をやってのけるか。対する京都はピーター ウタカの得点王がかかる。トップのルキアン（磐田）とは1点差で、今節複数得点を記録し、逆転でのトップスコアラーを狙う。

19位の相模原は東京Ｖの本拠地に乗り込む。残留圏に浮上するためには、勝点3の確保は絶対条件。前節は松本と引き分け、2試合負けなしに。前節のように粘り強く戦い抜けば、奇跡は訪れるかもしれない。

20位の北九州は、アウェイで山形と対戦。すでに19位以下が確定しているものの、Ｊ２クラブライセンスを持たない宮崎がＪ３で2位以内に入れば降格枠が一つ減るため、19位となれば残留できる。19位の相模原とは勝点3差で勝利するほかない。ただし、得失点差で大きく離されているため、大量得点も必要となる。苦しい状況だが、立ち上がりからアグレッシブな戦いを貫き、少しでも可能性を高めたい。

磐田はホームで秋田と対戦。前節に優勝も決めており、万感のシーズンとなっただろう。注目は得点王がかかるルキアンのパフォーマンス。現在22得点でトップに立つ磐田のエースは、ホームのファン・サポーターの前で得点王を決する豪快な一撃を決められるか。秋田は3連敗と元気がない。持ち前の堅守が崩れているのが気がかりな点。昇格1年目で残留を決めた粘り強い戦いを取り戻したい。

甲府はホームに水戸を迎える。前節に昇格の夢は絶たれたものの、4連勝と力強い戦いを続ける。5連勝フィニッシュでシーズンを終え、来季へとつながる戦いを実現したい。水戸も2連勝と調子を上げている。持ち前の攻撃スタイルを示し、トップ10入りを狙う。

新潟vs町田は、6位と5位の対戦に。両者の勝点差は1で、今節の結果次第で順位が入れ替わる可能性がある。前回対戦では町田が勝利したが、新潟は今季限りで退任するアルベルト監督のラストマッチで意地を見せたいところだ。

栃木はホームで琉球と対戦。前節は北九州を下し、2連勝を達成。残留を決めた今節は、重圧から解放され、アグレッシブな戦いを見せてくれそうだ。琉球は4戦負けなしも、ここ3試合は引き分けが続いている。シーズン途中から指揮を執った喜名 哲裕監督の続投が決まっただけに、来季へとつながる戦いを示したい。

岡山vs千葉は好調同士の一戦に。両者ともに12試合負けなしと安定した戦いを続けている。ともに安定した守備が持ち味なだけに、1点を争う緊迫した一戦となりそうだ。

愛媛はホームで山口と対戦。前節水戸に敗れ降格が決定したが、ラストマッチでホームのファン・サポーターに白星を届けられるか。同じく降格が決まった松本も最終戦はホームでの戦いとなる。上位に位置する長崎を撃破し、1年でのＪ２復帰を目指す来季の戦いへと弾みを付けたい。

■各試合の見どころをチェック
山形vs北九州
栃木vs琉球
大宮vs群馬
東京Ｖvs相模原
甲府vs水戸
松本vs長崎
新潟vs町田
磐田vs秋田
京都vs金沢
岡山vs千葉
愛媛vs山口