早い時間で10人になった京都が勝利。鳥栖はJ2降格が決定
サガン鳥栖
--厳しい結果になりましたが、試合を振り返ってください。前半は自分たちのプランどおりのサッカーをしている中で相手の背後を突きながら相手GKの退場を誘発できましたし、十二分に勝てるゲームだったかなというところを自分たちで難しくしてしまって、負けてしまいました。何て言えばいいのか、1失点目も結局、誰が競るのか?というところ。1つ声をかけて競れば済むところを、今年はそういうところでどうしてもスキが見えてしまうというか、そういうことが今日みたいな大事な場面でも出てきてしまって、結局そのまま失点してしまったなという感じだった。ああなってしまうと難しいなというのが率直な感想です。 ハーフタイムにも言ったんですけど、京都さんも目は死んでいないし、10人になったことでより明確にサッカーをして、その中でも勇気を持って僕たちにプレッシングを掛けてきていた。それに対して自分たちも受け身になるんじゃなくて、1人多いのだから前に行こうと話したんですけど、1人多いという心の余裕みたいなものがあったわけではないと思いますが、今年勝ち慣れていなかったり、ゲームを進めていく上で有利に進めることに慣れていないのは少なからずあったのかなと思います。攻めあぐねていましたし、それが今年を象徴するゲームだったかなと思います。個人的にはプレーしていてとても残念でした。自分たちで勝点3を取れるチャンスを逃しているということを選手それぞれが、僕も含めて、自覚して成長していかないといけない。それに尽きると思います。 --監督交代もあって選手もそれぞれに責任を感じていたと思いますが、交代後も勝点3を取れないまま、こういう結果になってしまいました。足りないものも多かったし、今日試合をしていても思いましたけど、その足りないものに気づいていない可能性はあるかもしれない。ピッチに立って自分が何をしなければいけないのか。足りないのは分かっているんですけど、じゃあ自分にいま何が足りなくて、何をしていかなければいけないのかというところまではもしかしたら見つけ出せていないのかもしれない。だから、結局こういう緊迫したゲームになったときに言われたことしかできない。自分で判断して実行できる力、能力をつけていかないとチームも良い方向に進んでいかない。準備していたものだけでは表現し切れないし、相手も対策してくるし、それに対して「ヤバい」と思うんじゃなくて、個人としてこういう戦術でやらせてもらいますよというくらいの余裕がないと難しいなと思いました。足りなかったし、その足りないものが何かをみんなが自分自身に追究していかないといけないのかなと思います。
MF 33
--相手に退場者が出てからも厳しい展開が続きました。試合をどう振り返っていますか。退場のシーンやその前のところでもそこまで悪くはなかったと思いますが、相手が10人になってからどう戦うのか。プレーが切れている間に話し合って整理したつもりだったんですけど、後ろからどう引き出していくのか。どううまく狙いを持って攻めるのかは合わせられずに、個人としても難しくしてしまったのかなと思う90分でした。 --数的優位に立ってから圧倒的に保持する展開になりましたが、外回りのビルドアップで大胆さがなく、相手に脅威を与え切れていない印象でした。相手が1人少ないぶん、相手のファーストディフェンスの位置が低くなるのは分かっていた中で、自分のところにボールをどう引き込むか。そこのつながりが相手が1人少なくなって背後を狙いやすくなったぶん、インサイドハーフに高い位置を取らせ過ぎて、自分が孤立するシーンが多くなったなと思います。そうなったら後ろに下がったり、自分が早くボールを引き取って前に運ぶということがまったくできなかったので、そこは僕自身としてもっとうまくできたんじゃないかなと思います。 --大胆さがなかったところは、相手の外国籍選手のカウンターを警戒したようなところが影響しましたか。カウンターが怖いのもありましたけど、相手のイヤなこと。相手が退場したシーンのような形は本当に減ったと思います。そういうところが徹底できなかったなと思います。 --失点時は競ることができませんでしたが、エアポケットのような感じだったのでしょうか。めちゃくちゃ悔しいです。何もないところからでも点が取れるのが京都の強さだし、そこは個人として集中して試合に入っていた中で、ボールがちょっと後ろになったので、後ろから競りにいったほうが良いのかなと思って見たらそこにいなくて。そこは自分が責任を持って対処すべきだったし、落ちたあとのやり方でもファウルしてでも止めないといけないシーンだったかなと思います。
京都サンガF.C.
監督
立ち上がりから自分たちのペースで試合を進められた中での(ク ソンユンの)退場だったので、すごく難しい試合になりましたが、選手が今日の試合に臨むマインドセットというか、何を大事にして、何をやらなきゃいけないのかということは10人の状況でも崩れませんでした。 ハーフタイムを挟んで「最低でも勝点1は狙いながらも、できれば勝点3を取りたい」ということを選手と共有しながら試合を進めました。本当に理想的な形で2点が入って、非常に良い勝利でした。ウチはパスを500本も600本もつなげるチームではないですし、最後の局面をキレイなフェイントで3人もかわせる選手がたくさんいるとは思いませんが、相手より数多く攻める、相手より数多く守るという、サッカーの基本的な部分に関して、今日はそこで勝ったことで勝利が得られたと思います。走ることをおろそかにせずに味方を助けることを、自分たちの中心に置ける選手たちを非常に頼もしく思いますし、非常に心が動かされた試合でした。 リーグ戦は残り5試合。そして来週は天皇杯(準決勝・神戸戦)があります。僕たちは天皇杯でファイナリストになる、そして国立競技場からタイトルを京都へ持ち帰るという大きな目標とともに、リーグ戦でもそれに負けない温度で相手に挑みたいです。次の(次節・)広島戦を含めて強豪揃いの対戦相手ですが、引いた戦い方ではなく自分たちを出して、京都のサッカーはこうなんだ、ということを最後まで貫いてやってもらいたいです。それを覚悟してピッチに立った選手たちを、今日は誇らしく思いました。長くリーグ戦を戦ってきて、良いときも悪いときもありますが、今日の試合をベースに、より質を上げてさらに強くなれる。そういうチームを目指していきたいと思います。 --10人になってからも受け身になり過ぎずに戦い、前半からチャンスを作っていた。今季の(J1第4節・)マリノス戦でも1人少ない状況で盛り返せましたし、選手もやり方は分かっていました。相手のボランチの選手に前を向かれることをケアしながら、サイドに持っていかせて、サイドから入ってくるボールを狙おうとしました。鳥栖さんも(京都に)退場者が出たあとにリスクを冒してくるかなと思いきや、けっこう後ろからの長いボールが多かったので、もう少し運ばれたほうがイヤだったなというのはありますが、うまく選手が戦術も理解して試合を進めてくれたと思います。 --1人少ない状況、なおかつGKが退場した。厳しい試合で完封勝利した守備陣の評価について。相手にボールを持たれることは仕方がないので、一番危ないところでどれだけ体を張れるかという試合でした。途中から入った太田(岳志)選手も普段どおりといいますか、きちっとチームを落ち着かせるプレーをしてくれました。ああいうアクシデントに対しても下を向かずに、自分たちを信じ切れたことが一番の勝因だったと思います。こういうゲームを勝ち切れるようになるのは、昨日、今日でできることではありません。選手たちのジャッジの確かさなど経験値が増えてきたことで、今日のような試合になったと思います。
サガン鳥栖
監督
内容ももちろんですけど、結果的にわれわれにとって厳しい結果になったなと。それだけです。 --他会場の結果次第で降格が決まる可能性がありますが、いまの心境を教えてください(※後に降格圏内で今季を終えることが確定)。これだけ結果を出せていないので、他会場どうこうは関係しますが、私が招いた結果かなと思います。 --相手選手の退場で数的優位になりましたが、試合運びについて。前半の早い時間だったので、最初はプランを変えずに臨みましたが、後半のところでもう少し相手の10人に対してというところでパワーを出せれば良かったんですが、逆にこちらがスキを見せてしまったなと。それがこういう結果になった原因かなと思います。 --攻撃面もそうですが、2失点という結果に対して守備面の総括を。相手が10人になってもかなり危険なカウンターというのは前半も食らっていたので、そのへんは対応、対策してきたところでありましたが、そこで前半から後手に回ったところはあったのかなと思います。ただ、失点のところはスキがあったのかなと。そういうところだったのかなと思います。 --重複するところもありましたが、降格の可能性が極めて高まっている中でサポーターに伝えるならどんなことを伝えたいですか。この状況でもブーイングではなくて、変わらずにずっと声援を送り続けていただいた中でこういう結果を招いてしまったのは非常に申し訳なく思います。 --先ほどの質問と重なるんですが、攻から守、前がかりになったところから相手のカウンターに対して戻るというところがかなり遅かった印象です。今日に限ったことではないかもしれないですが、鳥栖らしくない守備だなと感じます。これを木谷監督が就任されてから改善できなかったのは、戦術的なところではなく、マインド的なところでの理由についてはどう考えていますか。今日に限って言えば、プレスバックのところは遅かったかもしれないですが、これまでの試合でプレスバックに関してはすごく遅かったと言われる試合がどの試合のことか分からないですが、それが今日の試合に出てしまったので、そこは僕が改善できなかったところかなと思います。 --逆に言えば、この試合で出てしまったというところが、残留が懸かっている重圧が選手たちに見られたということでしょうか。重圧については分からないですが、ただ、選手自身は毎日、練習に前向きに取り組んでくれましたし、この試合でそれが出せなかったのは自分の責任だと思います。 --前半、ク ソンユン選手の退場後から京都のほうがシュート数が多い展開になりました。前半、攻撃面についてはどのようなイメージを持っていたのでしょうか。相手のFWが(GKとの交代で)減って、自分たちの最終ラインのところに数的有利ができて、そこに対してビルドアップで運ぶというところが少し停滞した部分があったんですが、変わらずに自分たちが背後をまずは狙うというプランは進めていました。そこの狙う場所が全体で少し共有できていなかったのかなと思います。 --早々の数的優位というのが事前に準備していたゲームプランに影響を与えたところはありましたか。もちろん、開始直後の相手の退場を優先して準備するわけではないので、そこは少しあれですが、ただプランは変えずに前半はやりました。そこを大きく崩して、自分たちの戦い方を変えるというよりは、カウンターの危険性もあったので、そこを重点的に考えていました。 --試合を終えて選手たちにはどのような言葉をかけたのでしょうか。今日のこの敗戦というのは、他会場の結果もありますけど、厳しい結果ではあるので、いつもだったら少し話をするんですけど、今日は多くは話さずに来週に話をしようということで締めました。
京都サンガF.C.
DF 2
福田 心之助
良い試合の入り方ができて、このままいける雰囲気があったんですが、全体の一歩の緩みみたいなもので退場者が出てしまいました。とはいえ、そこから自分たちのやるべきことも決まりました。すごく難しい試合にはなりましたが、全員が1つになれたのでイレギュラーな状況でもブレずに戦えました。あそこで僕たちが引いてしまえば相手の思うツボというか、どんどん押されてしまったと思います。前に出るのはリスクがあるけれど、これまでサンガがやってきたアグレッシブなサッカーをなくしたら僕たちじゃないので、そこは勇気を持ってみんなで戦いました。 --数的不利の状況で消耗が激しい中でも、前へ出るプレーを見せていた。自身が挙げた貴重な追加点もそこから生まれたが。キツいのはキツいんですが、人数が少なくなってからのチャンスは貴重なので、「ここだ!」と思ったときのパワーは、みんなで前へ矢印を持てていました。サンガがこれまでやってきた前への意識を実践できていました。 得点シーンも、確か相手GKまでプレスに行ったのが(左SBに入っていた)宮本(優太)選手で、両SBが前線までプレスに行っていました。そこが僕たちの強みだと思いますし、行けなくなればズルズルと引いてしまいます。あそこへ出るのか出ないのかは、大事な判断でした。 (シュートは)いっぱいいっぱいでしたね。時間帯も時間帯でしたし、最初に(パスカットで)あそこまで出ることにも体力を使いました。パスカット、ドリブル突破、シュート、どれも触るので必死でした。最後は気持ちというか、執念で押し込んだ感じでした。 --ボールがゴールに向かうのは見えていた?見えていましたし、相手がスライディングするのも目の前で見ていました。ラインを割ったのかどうか、自分のところでは分かりませんでした。入っていないと判定されるかもしれなかったので、それなら次だと。マルコ(トゥーリオ)たちも詰めていたので、どんな形でもゴールネットを揺らさなきゃと思って、一瞬で切り替えることができました。
GK 26
太田 岳志
ああいうチームが混乱しやすい状況で、僕だけは落ち着いて試合へ入ろうとしました。自分のプレーをすればチームの力になれると思っていたので、そこだけを意識していました。 普段のサンガタウンでの練習がゲームで生きていると思います。今季は(退場したク)ソンユンが一番試合に出てチームを助けていますが、僕や圍(謙太朗)やファンティーニ(燦)も含めたGKチームとして切磋琢磨しています。練習でもみんな良いパフォーマンスを見せていますし、僕がああやって試合に出て良いパフォーマンスを出せるのは、サンガのGKチームの評価を上げることにもつながります。そういうことを今日は体現できて良かったです。 ハーフタイムにも「チームとしてやることは変わらないぞ!」という話があったし、それは1点リードしても変わりませんでした。自分たちらしくプレーしようということをみんなで声をかけ合っていました。1-0になったから守りに入るのではなく、前からボールを奪いにいこうとしていました。それが2点目につながったのかなと思います。 --チームとしても久しぶりのクリーンシート。誰が出てもチームのために全員攻撃・全員守備、攻撃でも守備でもゴール前で体を張るのが僕たちの根底にある部分だし、そこをもう一度練習から意識していこうというのは中断期間で話し合っていました。それがうまく表現できました。 --交代時にク ソンユン選手と言葉をかわしていたが。ソンユンは本当に申し訳なさそうに「すみません」と言っていました。今季、彼は本当に素晴らしい活躍でチームを救ってくれています。以前の彼ならああいうプレーはなかったけれど、サンガに来てプレーの幅を広げようとしている中でのああいう退場でした。「今度は自分たちがソンユンを助ける番だ」とチームで話していたし、それが結果につながったのかなと思います。
MF 10
福岡 慎平
--長い時間を10人で戦いながらの勝利となった。かなりチームとして自信になります。相手が10人になる展開はけっこうあるんですが、自分たちが10人になることは久しぶりでした。その中でもやることを変えずに、前からプレッシャーに行くこと。もちろん前から行けないときは引いて守るんですが、下がり過ぎずになるべく中盤のエリアでボールを奪いにいくことで、前半からショートカウンターを繰り出せました。そこで決められていればもう少しラクな試合展開になったと思いますが、勝ち切れたことがチームにとって大きな自信になります。 (鳥栖のアンカーの)西矢(健人)選手のところが空いて、自分たちが押し込まれる場面もありましたが、そこも前線の選手が戻ってくれたり、僕たちが前へ出て対応したりしました。(数的不利の状況なので)どうしても相手がフリーになってしまう状況はあります。それを理解した上での守備ができていたと思います。 --自身が攻め上がり、前線へ絡む場面もあったが。10人になってからは(ダブルボランチの)相方が(川﨑)颯太だったこともありますし、久しぶりの形でしたが、自分が上がれば颯太がカバーして、颯太が上がれば自分がリスク管理をする。そこは10人だからといって、変えずにやろうという話を颯太としていました。ハファ(ラファエル エリアス)とマルコ(トゥーリオ)だけではなかなか攻撃のリズムが作れないと思っていたので、僕たちや(平戸)太貴くんが追い越していくことをうまくやれたと思います。