ホームチームの清水は、前節終了時点で8勝8分11敗の成績を残しており、勝点32で13位につける。8月はわずか1ゴールと、現在は攻撃陣がおとなしい。
ここまで行われた8月の全3試合、最前線でスタメンに名を連ねる髙橋 利樹は悔しそうに「得点がなければチームは勝てないので、責任を感じています」と話したが、同時に「ポジティブに言い換えると、入るべきところには入れている。良い感覚を持って、次の試合では必ず点を取りたい」と闘志を燃やす。前々節・横浜FM戦で、清水の選手として初めてプレーしたアイスタについては「サポーターとの距離感も近くて、プレーしていてすごく楽しいスタジアム」と語っており、「だからこそ得点を決めて、サポーターの皆さんのところに喜びに行きたい」と意気込んだ。8月の初勝利をつかむため、新加入ストライカーの爆発は欠かせない。
対する鹿島は、前節終了時点で16勝3分8敗と勝点51を積み上げている。現在の順位は2位だが、首位の京都とは勝点で並んでいる。また、6位の広島まで勝点差がわずか『2』しか離れておらず、優勝争いは大混戦状態だ。
前節は降格圏に沈む新潟相手に苦戦を強いられたが、終盤にレオ セアラが勝ち越しゴールを奪い、2-1で勝利した。一方で、27日に行われた天皇杯準々決勝では、リーグ戦でも優勝を争う町田に0-3と完敗。これで、今季の鹿島が獲得可能なタイトルはリーグ戦のみとなった。町田戦の悪い流れを引きずることなく、リーグ戦で再び連勝街道に戻るため、アウェイだろうと、“常勝軍団”の視線の先には勝点3しか映っていない。
今季、両者は5月17日に行われた第17節で対戦している。1-0で鹿島が勝利したが、試合後に鹿島の鬼木 達監督が「内容面では、まだまだやらなきゃいけないことが多過ぎる」と語ったように、清水が試合を優勢に進めていた。だが、事実として勝点3を積み上げたのは鹿島。当時の悔しさを受けて、秋葉 忠宏監督は「あの借りは返さなきゃいけない」とリベンジに燃えている。
当時は序盤に鈴木 優磨が挙げた先制ゴールが勝負を分けた。この経験を受けて、秋葉 忠宏監督は「試合の入りで激しく来て、そこで点を取ることもできるチーム」と警戒心を口にする。清水は今季、開始15分までに喫した失点数が『6』で、これはリーグワースト4位タイの数字。指揮官が「われわれが受けるのではなく、行くからこそ、試合の入りが良くなる。まずは先制パンチを出すことを考えつつ、ダメでも最悪無失点で前半の早い時間帯を過ごせるかどうかがポイント」と述べたように、両チームの序盤の過ごし方は注目すべき1つの要素となりそうだ。
清水が“聖地”のアイスタで、上位撃破をやってのけるか。それとも、鹿島がシーズンダブルを達成し、優勝争いの中心に立つ所以を示すか。
[ 文:榊原 拓海 ]

