明治安田J1第13節、鹿島対C大阪の一戦がメルカリスタジアムで開催される。両チームともにミッドウィークのカップ戦から中2日という過密日程の中で迎える総力戦だ。舞台は違えど、確かな手ごたえを手にしたところは共通するはずだ。
ホームの鹿島は、水曜に開催されたAFCチャンピオンズリーグElite 2026/27(ACL Elite)第3節・浦項スティーラーズ(韓国)戦に3-0で快勝し、確かな自信を手にした。リーグ戦では2試合で勝点1と足踏みしていただけに、この勝利をリーグ戦の戦いに生かしたい。上位陣を追いかけるためにも、勝利が必要なタイミングだ。
一方のC大阪も、リーグ戦ではここ3試合白星から遠ざかり(2分1敗)12位と足踏みが続く。しかし、直近のJリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド4回戦・水戸戦を3-1で勝利し、公式戦での悪い流れを断ち切った。ルヴァンカップでの勝利の勢いを、いかにリーグ戦の舞台へつなげるかがC大阪にとっても最大のテーマとなる。
ピッチ上の主役として期待されるのは、両チームの攻撃を背負うストライカーだ。C大阪の注目は、水戸戦で2ゴールを挙げ、確かな得点感覚を示した櫻川 ソロモン。その恵まれたフィジカルは、元日本代表の植田 直通でも一筋縄ではいかないだろう。前節・柏戦でキム テヒョンが負傷し、右脛骨近位端骨折という大ケガだったことが公式発表された。代わりに入ると思われる関川 郁万を含めて、鹿島ディフェンス陣を相手にどこまで通用するかが1つの見どころとなる。過密日程の中、水戸戦でアピールに成功した櫻川 ソロモンがスタメンに抜擢されるのか、指揮官の采配にも注目だ。

恵まれたフィジカルで鹿島守備陣に挑む櫻川ソロモン
迎え撃つ鹿島のキーマンは、現在リーグトップの12得点を記録しているエース、レオ セアラだ。勝負強さと決定力を兼ね備えるこのストライカーは、前節・柏戦こそ欠場したものの、ACL Elite・浦項スティーラーズ戦で復帰し、いつもどおりの姿を披露した。古巣となるC大阪の守備陣を相手に、彼が力を発揮できるかが試合の行方を大きく左右する。

復帰したレオ・セアラがリーグトップの得点力で鹿島をけん引する(写真は2026/27 J1第10節・長崎戦)
ただ、センターFWが活躍するためにはサイドの攻防を制する必要がある。サイドに強力なアタッカーを擁するC大阪に対し、鹿島の小池 龍太は次のように警戒と決意を口にしている。
「サイドに強力なアタッカーがいる。そこで優位性を作ってくるチームだと思う。自分たちはそこに対して、まずサイドにボールを入れさせないこと、これまで同様に切り替えを早くして相手陣に押し込むことが大事になる。チーム全体としてやっていく中で、これまでと同様のことをするよりも、またあらためて自分たちがアップデートするために強度や質を含め、一人ひとりが取り組むべきことを自分たち発信で、相手にリアクションさせるようなサッカーをしたい」
鹿島としては、彼らに前を向かせず、パスが入っても厳しくタイトに対応することで、相手陣に押し込む展開にしたい。そのためには切り替えの早さとハードワークが欠かせない試合になるだろう。
過密日程の中、チームの総合力が問われるタイミングだ。鹿島がホームの利を生かして手堅く勝点を積み上げるのか、それともC大阪がアウェイの地で復調の狼煙を上げるのか。両者の意地がぶつかり合う一戦から目が離せない。
[ 文:田中 滋 ]