今大会がJリーグYBCルヴァンカップ初挑戦となるJ2鹿児島が、J1の東京Vに挑む。今季5年ぶりにJ2昇格を果たした鹿児島にとって、J1クラブとの対戦は2021年度大会の天皇杯2回戦・福岡戦以来3年ぶり。カテゴリーが上の古豪を相手に、ホーム・白波スタジアムでどのような試合を披露するかに注目したい。
鹿児島はルヴァンカップデビュー戦となった3月6日の1stラウンド1回戦で、J2の千葉とホームで対戦した。強豪・千葉を相手にどこまでやれるか、今季のJ2を戦う上でも試金石となる一戦だったが、72分に
鈴木 翔大がPKで挙げた1点を最後まで守り切り、クリーンシートで大会初勝利を飾った。その10日後に同じ白波スタで行われた明治安田J2第4節で千葉と再戦。先制されながらも4-2で逆転勝利を挙げ、リーグ開幕から2勝1分1敗と5年ぶりのJ2で上々のスタートを切れた。
だがその後、第5節・大分戦から第10節・愛媛戦までの6試合で2分4敗と勝利から遠ざかっている。特に大分戦から第9節・山形戦まで5試合無得点と苦しい状況が続き、順位も16位と降格圏が近い位置にいる。
ただ、アウェイでの愛媛戦で浮上のきっかけを作った。前半に相手に先制され、10人での戦いを余儀なくされた後半の立ち上がりに追加点を許したが、途中出場の
圓道 将良のゴールで連続無得点にピリオドを打つ。そして、ラストワンプレーで
野嶽 寛也が値千金の同点ゴールを挙げた。勝星こそ挙げられなかったものの、反転攻勢に向けて意気が上がっているのは間違いない。
野嶽は今季初ゴール、圓道は今季初出場からの今季初ゴールだった。山形戦からスタメン6人を入れ替え、今季リーグ戦初スタメンや初出場、出番の限られていた選手たちが躍動した。1回戦・千葉戦は直近のリーグ戦からスタメン10人を入れ替えており、今回の東京V戦もさまざまな選手起用が考えられる。
大島 康明監督は「誰が出ても同じサッカーができる」「どんな試合も勝つために、目の前のピッチで100%の力を尽くす」と日頃から言い続けている。このところ出番が増えてきた
有田 光希、愛媛戦で開幕戦以来のリーグ戦出場を果たした
井林 章、ベテラン・
木村 祐志、ルーキー・
井堀 二昭、U-19日本代表のヨルダン遠征に参加した
小島 凛士郎らの出番、活躍があるのか。
一方、16年ぶりにJ1復帰を果たした東京Vは15位と下位に位置しているが、ここまでのリーグ戦8試合のうち5試合が引き分けとしぶとい戦いで勝点を重ねている。ただ、ホームで行われた直近の第8節・FC東京戦は2点を先行し、相手が10人になりながらも、終盤で同点に追いつかれた。CB
林 尚輝は「また勝ち切れない試合をしていて、情けなさ、悔しさがあった」と振り返る。くしくも、ルヴァンカップ2回戦で対戦する鹿児島は、直近の愛媛戦で同じような状況から同点に追いついた。同じ失敗を繰り返すまいと、兜の緒を締め直すには絶好の相手と言えるだろう。厳しいアウェイ戦だが、Jリーグの先輩らしく力強さを発揮したい。
[ 文:政 純一郎 ]