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【J2:第24節 仙台 vs 山形 山形レポート】山形、第1クールのリベンジならず! ただ、今後の可能性も見えたドロー。(06.06.24)

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6月24日(土) 2006 J2リーグ戦 第24節
仙台 1 - 1 山形 (14:05/ユアスタ/18,295人)
得点者:'6 内山俊彦(山形)、'42 ボルジェス(仙台)
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前半、ユアテックスタジアムのピッチに並んでいた4−4−2のゾーンは、おそらく、今季もっともコンパクトなものだった。1万8000人を超える観客のなかでも声が聞こえそうなほどの距離に選手同士が間隔をとり、間に入ってくるボールを許さない。

それに加えて、対仙台として用意したプランが「ロペス封じ」だった。2人のボランチのうち、渡辺を中央に固定し、ロペスの前のスペースを消す。ドリブルで移動しようとも、ゴール方向にコースを空けずに寄せ続け、強引にミドルシュートを打ってきたとしてもしっかりとコースを切っていた。また、攻撃から守備に切り替わった場面では、もうひとりのボランチ、永井の素早い寄せが効いていた。「取れなくても、とりあえずアプローチだけはしっかりしていこう」 と、カウンターを芽を摘み取っていた。このロペスを抑えることで、そこからのパスを待つボルジェス、チアゴ ネーヴィスを骨抜きにすることにも成功していた。

立ち上がりこそ、渡辺が自らのパスミスに後ろから手で止めファウルを与えたり、左SBで先発出場の木藤のパックパスがショートして菅井にさらわれ、シュートを打たれるなど硬さが見える部分があり、押し込まれる展開があるにはあったが、この日の山形はそれ以上にサイドからの攻撃が充実していた。

前半6分、仙台を押し返してすぐに右からのFKを得る。財前の正確なボールに、マークをはがしフリーで飛び込んだ内山がヘッドで先制。仙台から今季初の得点を挙げると、あとはなりふり構わず、ポゼッションへとギアをチェンジした。ただ、スペースに出入りしながら躍動的な動きとともにゴールをめざすそれとは違い、DFラインで回している間は、2トップも両サイドも完全に「歩き」状態。連戦が続いたことや、肌がじとっとする湿度の高さを考え、「ゆっくり回して相手を疲れさせ」(臼井)ようという目論見だった。時間を追うごとに、前回0−3で敗れた苦い記憶を消し去っていったかに見えたが、前半42分、中盤でボールを奪った熊林からのダイレクトプレーが一閃。狂いのないパスを狂いのないトラップで足元に置いたボルジェスが、そのまま左足を振り抜き、同点にした。

後半に入ると、ロペスが前半よりもやや高い位置を取った分、山形のライン全体が押し込まれたが、それは同時に、カウンターを仕掛けやすい状況でもある。カウンターがカウンターを呼ぶなかで、互いのゴール前が忙しさを増す。山形、後半最大の決定機は55分。左サイドでボールをキープしたレアンドロのクロスと、目で合図を送った臼井がスペースの空いた仙台ゴール前に進入した動きは完璧。ただ、フリーで放ったヘディングシュートはバーの上を越えていった。山形はその後も、サイドまでゴールを運ぶことはできても、仙台もゴール前にかなりの人数が戻ってきたことで、工夫の足りないクロスはことごとく跳ね返され、得点に結びつかない。逆に、後半22分には、チアゴネーヴィスのシュートがクロスバーを叩き、ロスタイムには清水が体を張って止めた菅井のシュートがあった。勝っていても負けていてもおかしくない試合は、1−1のまま終了した。

「勝てたゲームを落とした、勝ち点2を落としたと、非常に悔しい思いをしている」試合後の樋口監督が語るその口調、表情は、いつにも増して厳しいものだった。11人の意思を統一した守備を敷き、後半は仙台の幾多の決定機をつくられながらも気迫の守備でゴールを割らせなかった。ゲームプランどおりに事が進んでいるのに、終わってみれば手の中に残っている勝ち点はたったの1。同点に追いつかれた一瞬の隙を悔やんでも、決めきれなかった決定機を悔やんでも、失った勝ち点2が戻ってくるわけではない。ただ、宿敵・仙台を倒したいという一心が、表現しそびれていた闘争本能を呼び覚ましたとするなら、これからの険しい道も、12番目の選手とともに歩いていけるだろう。

どんな試合展開になろうとも勝ちきることができる「勝負強さ」は、負けや引き分けで身に付くものではなく、勝つことによってのみ得られる。そんな不思議なパラドックスの謎を、山形はこれから先も探し続ける。

以上

2006.06.24 Reported by 佐藤 円
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