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【J2:第43節 山形 vs 横浜FC レポート】「未完成」も強さのうち!横浜FCが今季山形に4連勝(06.09.30)

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9月30日(土) 2006 J2リーグ戦 第43節
山形 2 - 3 横浜FC (14:04/山形県/4,857人)
得点者:'9 アレモン(横浜FC)、'23 アレモン(横浜FC)、'23 原竜太(山形)、'29 内田智也(横浜FC)、'70 レアンドロ(山形)
★ハイライト&会見映像は【こちら】
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 山形の歓喜は、たった数十秒で終わった。

 前半23分、左サイドで内山が小野、鄭を次々とかわし、菅野が飛び出したところでマイナスのクロス。合わせた原の2戦連発ゴールにスタジアムは沸いたばかりだった。横浜FCのリードしてからのゲームコントロールの巧みさを考えれば、願ってもない同点劇。しかし、直後のキックオフからのワンプレーが時計の針を戻す。左に開いた滝澤からのクロスを三浦が頭で縦に流すと、アレモンがDFラインの裏へ抜け出し、この日、自身2点目となるゴールを蹴り込んだ。三浦には誰も競らず、アレモンには2人そろったCBの真ん中を突破された。再び1点を追う展開に放り込まれたスタジアムは一気に凍りついた。

 横浜FCの逆襲はこれでも収まらない。さらに6分後、右サイドを抜け出した内田が3点目のシュートを放った。ボールを小野へ戻すと同時に裏のスペースへ動き出した内田と、それを感じてワンタッチで内田の前へボールを落とした小野の見事な連携が、人数が足りていた山形の守備を混乱させた。

 前節同様、MF秋葉を2トップの一角に置いた山形は、DFラインと中盤の間で起点をつくり、サイドへ展開する戦術で、堅牢な横浜FCの守備を縫ってゴールを狙おうとしていた。立ち上がりから中盤で静かな潰し合いが続いたあと、前半4分にその秋葉がバイタルエリアでフリーで縦パスを胸で受け、反転シュート。左にそれたものの、その後もスペースでつなぐ形ができ始めていたその矢先、絶対に避けなければならないはずの失点を喫する。ラインを高く上げていた山形のCBレオナルドとアレモンがつま先で競り合う50:50のボール。これを足元に収めたのはアレモン。慌ててアプローチしてきた小原の背後へボールを蹴りだしたあとは、ゴールまでドリブルで独り旅だった。

 リードした横浜FCは、自陣に引いてブロックをつくり、奪ってからは攻め急がず、バックパスも巧みに使いながら貫禄のポゼッションでゲームコントロールを図る。ただし、計算違いもあった。アレモンが守備にあまり精を出さず、パスコースを限定されることがない山形がボランチを使ってボールをつなぎ始めたこと。ここ数試合でももっともパスワークがよく、内容的には互角だっただけに、山形としては隙を突かれた失点が悔やまれる。

 後半開始から、山形は出場停止と怪我で5試合ぶりの復帰となるレアンドロを投入。カウンターのリスクを覚悟で最大限にラインを上げ、中盤はポジションを激しく変える姿勢に、2点差を追いつこうとする意欲は見えた。レアンドロがクロスをゴール前で合わせるシーンが何度か続いたあとの後半25分、宮沢の左クロスを頭で合わせ、ようやくゴールネットを揺らし1点差に詰め寄った。その後も、後半だけを見ればシュート数7対1と圧倒的に山形が押しまくったが、最後のところでゴールを割らせない集中した守備で2度目の同点劇を見ることなく試合は終了。横浜FCは今季、対山形4連勝とし、暫定首位に立った。

 神戸の敗戦、さらに翌日の柏のゲームを残す時点で、昇格の可能性は0ではないが「限りなく不可能に近い」状況と言える。「もう一度チーム全員がひとつになって、残りの試合をプロらしくしっかりと、最後まで応援していただけるファン・サポーターのためにも、戦っていきたい」と、指揮官の口からも遂に「あきらめずに…」というフレーズが消えた。強烈な居心地の悪さとともに、天皇杯3回戦をはさむ2週間を過ごさなければならなくなったが、今年の悔しさを晴らすための舞台は、まだ8つも残っている。

 横浜FCは暫定で首位に立つことになった。が、柏の試合が翌日開催ということと、次節は試合が休みで勝点を積むことができないこともあり、浮かれる要素にはなっていないようだ。

 試合後、チームに帯同してスタジアム入りしていた城が引き合いに出したのは、3−1で完勝した前節・仙台戦だった。「今日もアレモンの2点目がなければ変なムードになってたかもしれない。もっと自分たちの実力で勝たないと。仙台戦のような勝ち方をしていかないと、強い横浜FCはないかもしれない。いつも俺たちは接戦、接戦をしてきて、落ち着いてサッカーを観れる環境をつくったことがないから、そろそろいいんじゃないかな、集大成で。チャンスを生かして早めに1点取って。それが相手にも脅威を与えるだろうし」

 前節に続きCBとして戦った鄭も、同じ気持ちだった。「うちのチームは完璧な形で勝った試合があまりないので、いつも自分たちのなかで課題を残して次の試合へ持っていく。次はもっとよくしようとしながら来ているチームで、形はあるけど完成していない。そういう緊張感はチームにも選手全員にもあるし、そういうのがいい方向に行っているんじゃないかな」

 未完成だからこそ、もっと強くなれる。横浜FCの挑戦は、いよいよ佳境を迎える。

以上

2006.09.30 Reported by 佐藤 円

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