3月21日（土）J2 第3節 湘南 vs 岡山（16:00KICK OFF/平塚）
スカパー！生中継 Ch182 15:50〜（解説：川本治、実況：田中雄介、リポーター：児玉美保）
☆顔写真クイズ｜勝敗予想ゲーム

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開幕戦で1ゴール1アシストとすべての得点に絡んだアジエルは言う。
「連勝は励みになるし、勝つことによって選手間の信頼関係も高まります。前節は難しいゲームになったけど、アウェイはつねに難しくなるものだとボクは思っているし、そのなかでも勝てたことが大きいと思う」

平塚で行なわれた開幕戦では横浜FCを、前節はアウェイで栃木を相手に連勝し、湘南は好スタートを切った。たしかに、こと栃木戦においてはシーズンの厳しさを予感させる苦しい時間帯もあった。だが課題を見出しながら着実に勝点3を積み上げていることはなによりの収穫といえるだろう。

湘南のホーム2戦目に乗り込んでくるのは、今季J初参戦となる岡山である。チームを束ねる手塚聡監督は湘南にゆかり深い。かつてフジタで現役時代を過ごし、引退後は2002年までU-21監督やコーチを務めた。反町康治監督の現役時代も知っている。くわえて2005年にはJリーグ1年目の草津を率い、対湘南1勝1敗2分と互角の戦績を残してもいる。

その手塚監督のもと、岡山はホームで迎えた初舞台の開幕2連戦をいずれもスコアレスドローで終えた。開幕戦では甲府、そして前節は仙台と、いずれも昨季からチームづくりを推し進める昇格候補を相手に、である。後半間延びする時間や危険なシーンこそあったものの、攻め込まれても中は堅く、また中盤で厳しく奪ったあとの攻撃への切り替えは素早い。川原周剛や妹尾隆佑を中心に両サイドを崩しにかかり、西野晃平と喜山康平の2トップがゴールを狙う。複数のプレイヤーがボールに係わる様に、チームを率いて3年目となる手塚監督のサッカーの浸透が窺える。甲府、仙台との試合に続き湘南戦で結果を残せば、手応えはさらに確実なものとなろう。今節は初のアウェイゲームとなるが、「自分たちのかたちで向かっていきたい」と手塚監督が語ったように、変わらぬ積極性を披露したい。

「岡山はいいチーム。おもしろいディフェンスをしてくるし、アタッカー陣もいい」迎え撃つ反町監督は評す。またアジエルは、「相手の守備をいかに攻略するか。ゲームの流れを読み、感じて動くことが大事。簡単なゲームではないと思うが、勝って勝利のダンスを踊りたい」と語った。

思い返せば開幕戦、後半開始間もないアジエルの得点の直前には、ゴールを期待するサポーターのアジエルコールがスタジアムを包んでいた。「もちろん聞こえていました。サポーターの声援はモチベーションになるね」背中を押されたゴールに、アジエルは白い歯を見せたものだ。ふたたび平塚に戻る今節に向けても、「ホームだし、いいサッカーをしたい」と湘南のファンタジスタは親指を立てた。ここまで無失点の敵の牙城をいかに攻略するか。興味深い両者の初対決である。

以上

2009.03.20 Reported by 隈元大吾