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【J2:第16節 横浜FC vs 岐阜】レポート:チームのベクトルに対する確信が結果に直結。横浜FCが2トップのそろい踏みで、岐阜に快勝。(10.06.06)

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6月5日(土) 2010 J2リーグ戦 第16節
横浜FC 2 - 0 岐阜 (13:03/ニッパ球/3,887人)
得点者:36' 大黒将志(横浜FC)、57' 西田剛(横浜FC)
スカパー!再放送 Ch182 6/7(月)前06:30〜
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試合後の記者会見で横浜FCの岸野靖之監督が言及したように、この試合は中断期間を目前にした大事な試合であった。横浜FC、岐阜ともに今年新監督を迎え、それぞれのクラブにとって新しいスタイルのサッカーを植え付けている最中。しかし、試合前の時点で横浜FCは15位、岐阜は13位と、結果を見る限りチーム作りが順調に進んでいるとは言えない。だからこそ、中断期間での立て直しが極めて重要であり、上向きの状態で中断期間に入りたいところである。こういう状況のチームにとって大事なことは、チーム作りのベクトルに対する確信の強さだ。この試合は、両チームにおけるこの確信の強さの差が、勝敗に現れることとなった。

岐阜の倉田安治監督が「前半については、忘れました」と語ったように、試合は立ち上がりから横浜FCがペースを握る。試合開始直後から岐阜の守備がルーズになる中、横浜FCが岐阜を圧倒。武岡優斗、大黒将志のシュートが岐阜ゴールを襲う。さらに、ホベルト、八角剛史のダブルボランチを中心としたボール奪取で中盤を圧倒する。一方の岐阜も、15分過ぎからの細かくパスをつなぎ応戦するもののペースを奪うまでは至らない。横浜FCが圧倒しながら、なかなかゴールに結びつけられず嫌な雰囲気になりそうな36分、エース大黒が先制点を挙げる。寺田紳一のサイドチェンジを受けた柳沢将之がフリーでクロスを上げると、大黒将志が鋭い飛び込みからヘディングシュートをたたき込む。このゴールには、まさにベクトルに対する確信の差が現れていた。自らアクションを起こす横浜FCのスタイルがピッチ上に表現されていたのに対し、倉田監督が推し進めるゾーンディフェンスが浸透していない岐阜。「横ずれが遅かった」(倉田監督)というように、ボールサイドに寄った時の反対側のスライドが遅れるため、反対サイドにフリーの選手を作ってしまった結果だった。

倉田監督は「サイドアタッカーとして裏のスペースに抜け出す動きが極端に少ない」状況を打開すべく、ハーフタイムに菅和範と染矢一樹の2人を投入。岐阜にとって最も得点が取れている後半立ち上がりの15分間に向けて勝負をかける。岐阜は高い位置からのプレッシングを行うことで勢いを取り戻すが、「球際ゆるい!もっと強く!」と発破をかけられた横浜FCも緩めることなく対応。そしてこの勝負の時間帯に、次の1点が横浜FCに転がり込む。57分、高地からのクロスがクリアされたこぼれ球を武岡が柳沢に落とし、そのボールを柳沢がすかさず中央にクロスを上げる。すると、中央の大黒をおとりにしてファーサイドに走り込んだ西田剛がヘディングシュートを決める。フリーでクロスを上げる機会が多かった柳沢が、2アシストを決められたことがこの試合を象徴していると言ってよいだろう。その後、岐阜は点を取るために前に押し込み、ペナルティエリア内で何度かチャンスを作るが、そのチャンスを決めきれることはできず、試合は2-0で終了した。

次節が休みであり、この試合が中断前最後の試合であった横浜FCにとっては、ホベルト加入後の良い流れを引き継いだ勝利は非常に大きい。「僕が言っていたことに、実戦で1つずつ答えを出して理解してきている」と岸野監督が述べたように、ベクトルへの確信が増すきっかけとなることは間違いない。もちろん、「まだそんなに強くない」(岸野監督)というように、ベクトルの方向は定まってきているがベクトルの長さはまだまだ短い。宮古島キャンプから始まる中断期間に向けて、着実にその長さを伸ばしていく必要がある。
一方の岐阜は、攻撃、守備ともに多くの課題が見えた試合となり、チームのスタイルに対する確信をつかむことは出来なかった。長期的な観点では、倉田監督が述べるように「チームのカラー」を浸透させることが必要。ただし、短期的に負のスパイラルに入らないためには、ベースとなるプレーを確立することが急務。菅が「後半のようなサッカーができることがわかっただけでも、この試合は収穫」と述べたように、後半に出来たプレーを、いかに多く出せるようになるか。中断前最後となる次の岡山戦が重要になる。

今年のJ2は混戦模様。それだけに、チームのスタイルを早く確立できれば、上位進出の可能性も広がる。次節、そして中断期間における両チームの巻き返しに期待したい。

以上

2010.06.06 Reported by 松尾真一郎
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