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【J2:第28節 東京V vs 北九州】レポート:教訓を活かした東京Vが、W高木のスーパーゴール含む4得点の大勝!北九州は、成す術無く完敗。(10.09.27)

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9月26日(日) 2010 J2リーグ戦 第28節
東京V 4 - 0 北九州 (17:04/味スタ/4,052人)
得点者:3' 高木善朗(東京V)、34' 高木俊幸(東京V)、48' 高木俊幸(東京V)、79' 土屋征夫(東京V)
スカパー!再放送 Ch183 9/28(火)前11:30〜
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前節の経験を、東京Vはしっかりと活かした。
試合開始5分以内に先制し、前半のうちに2点目を挙げる。後半に入って加点し、3点差のリードを奪う。
そこまでは、前節・徳島戦と非常に似た展開となった。

立ち上がり3分、高木善朗が自ら奪った直接FKを鮮やかに決め先制。ようやく才能が『ゴール』という直接的な結果に表れるようになった17歳が、この試合でもチームに勢いをもたらした。
先制したことで、メンタル的にも主導権を握ると、自分たちのペースでボールを回し、組み立てていく。

北九州の中盤がほとんどボールをキープできない中、前半34分、飯尾一慶、高木善、飯尾とテンポよくつないで出た好パスを、高木俊幸が相手DFと競りながらも右足で押し込んで2点目が入る。

そして、会場中が感嘆の声を上げたのが、後半3分だった。
約30mほどの高木俊の直接FK。そのままいけば枠上を越えるだろう軌道だったが、「まったく回転してなかったから、『なんか起きろ!』と思っていた」。願のこもった自慢の無回転シュートは、ゴールマウスに到達した瞬間、ストンと急落下を見せ、ゴールネットを揺らした。

前節同様3−0という展開を迎えたが、そこからこそが、今節の東京V最大の課題ともいえた。

前節は、“3点リード”という心の余裕から、ちょっとしたミス、気の緩んだプレーなどが原因で2失点を喫してしまった。
「前節の教訓を活かして、無駄な失点をしたり、油断したプレーをしないで、自分たちのサッカーを最後まで見せつけてゲームを終わらせよう」と、川勝良一監督はハーフタイムに特に強く選手たちに言い聞かせたという。「おかげで、後半も試合前と同じ気持ちで入れて、良いサッカーができた」と土屋征夫が語っているように、前線からのプレッシャーは常に厳しく行き、ボランチの位置までにしっかりとボールを奪う。また、DFラインも体を張って突破を阻止するなど、チーム全体として守備の集中力は90分間切れることはなかった。

また、攻撃の面でも、若干セーフティに走ってしまった前節とは違った。点差が開こうとも、決して攻撃の手を緩めることはしない。もちろんそれは、ただ単にガンガン勢いよく攻めるということではなく、時間帯、全体的な疲労度など、周りとのバランスを考えて緩急をつけながらの、状況に応じたそつの無い攻めができたいたのではないだろうか。

そして、後半34分の土屋のゴールを迎える。「CKを蹴りに行く善朗に『真ん中に出せ』って指示して、ピッタリ合った。良いボールを上げてくれた」。両手を広げ、ウルトラマンのように宙を飛んでのヘディングゴールで4点目。試合前「3点で終わるのではなく、4-0、5-0と、取れる時にきちんと点を重ねて、相手に完全にダメージを与えられるのが強いチーム」と、GK土肥洋一が話していたが、その意味でも、前節奪えなかった4点目を挙げられたことも、教訓を活かせた部分と捉えていいのではないだろうか。

東京Vは、今季二度目の4発、無失点の快勝となった。
だが、「まだ倍ぐらい取れたゲームだった」(川勝監督)、「4点で終わったことが、今後の課題」(土肥)と、日本代表経験者たちの満足度は決して高くはない。
しかし、この大勝がチームに勢いをもたらし、まとまりがより強くなったことは確かだろう。
川勝監督は、「残り10試合は、チームワークが最重要」と話している。今季東京V最大の特長ともいえるチームワークを武器に、残り9試合、川勝監督の掲げるより強く、より面白いサッカーの追求、そしてJ1昇格を目指す。

逆に北九州にとっては、非常に厳しい現実を突きつけられる結果となったのではないだろうか。
GK水原大樹が「第3節で対戦した前回とは、東京Vはまるで違うチームになっていた」と言ったように、唯一勝ち星を挙げた相手に対し、自分たちの意図することはほぼ何もさせてもらえなかった。

負傷者などのチーム事情から「ほとんどぶっつけ本番のような感じだった」(与那城ジョージ監督)という急造3バックで挑んだ。
しかし、「相手の3(バック)に対し、ワイドの前は使った方が良いとは指示したが、同じタイミングですぐに選手もわかってくれて、そっちに流れていた。それに、選手たちには、ウチとやる時に、直前にシステムや選手を大きく代えているチームとやる時は、本当に個人個人は頑張っているけど、チームとして連動というか、同時性が低いもので、逆にチャンスだと言っている。なので、チームとして苦しんだということはないと思います(川勝監督)」と試合後語ったように、結果として東京Vの選手たちの対応力の高さの前に、効果を発揮することはなかった。
失点そのものはセットプレーからの3発、しかも、うち2発のFKはワールドクラスとも言えるだけに、やむを得ない部分もあったとは思うが、「ウチとしては、ここを潰せば自分たちのリズムになるだろうということの的が絞れない。今日の試合はもうほとんど完敗かなと思います」与那城監督も、それ以上の実力差を認めざるを得なかったようだ。

「僕もいろいろなチームでプレーしてきましたが、ここまで結果が出ないのは初めてです。勝つためにどうすればいいのか、いろいろ考える日が続いています」GK水原も苦悩の表情を浮かべる。
1勝を手に入れるためにはどうすべきか。チーム全員が全身全霊をかけて向き合い、乗り越えていくしかないのだろう。

以上

2010.09.27 Reported by 上岡真里江
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