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【J2:第2節 東京V vs 甲府】レポート:輝き戻ったダヴィの1日遅れのバースデー・ゴールが甲府完勝のきっかけに。良さのまったく出せなかった東京Vは、念願のホーム2連勝ならず。(12.03.12)

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力負け。悔しいが、東京Vとしてはそう認めざるをえないゲームとなってしまった。
攻守にわたり、90分間を通して「個の力をだせないまま終わってしまった」(西紀寛)。
それでも、先制したのは東京Vだった。
「イメージ通りの入りができたと思います」と、城福浩監督が話したように、攻め込んでクロスからのシュート、攻めきってCKを奪う形を何本も作り、立ち上がりから甲府がペースを握っていた。しかし前半14分、「ヴェルディさんの最初のチャンスでPKを取られた」(城福監督)。小林祐希が阿部拓馬の動きを見て相手DFの裏へフワリと機転の利いたループ気味の縦パスを出すと、狙い通りに抜け出て受けた阿部が一気に突破を仕掛け、PKをゲットする。キッカーの小林が、PKは甲府GK荻の好セーブに阻まれるが、弾いたところに再び走り込んで2試合連続ゴールを決めた。

しかし、喜びも束の間だった。先に点を奪い、甲府に吹き込んだ“優位に試合を進めながらも先に失点を許す”というイヤなムードを、ダヴィに一撃で払しょくされてしまったのだ。わずか3分後という失点時間もまた、主導権を握られていた東京Vにとっては、逆にダメージが大きかったに違いない。
それでも、なんとか突破口を開こうと、FWが高い位置でボールを奪ってそこからダイレクトパスをつないで崩していくという形が徐々に見られつつあった。

だが…
『たら・れば』が無意味であることは重々承知だが、あえて使いたくなるのが、恐らくこの試合のターニングポイントとも言えたであろう前半31分での中後雅喜の負傷交代がなかっ『たら』―――。
「絶対に勝ちたかったからとにかく悔しい」と、無念さを抱えながら交代後の戦況を見つめた中後は、試合後、「24番(堀米選手)の攻め残りがイヤでした。そこを上手く使われてしまった」「ボールの取られ方も良くなかったし、中盤でパスをつなげても1本2本だった」など詳細に語り、「何とかしたかった…」と、唇をかみしめていた。
ハーフタイム、川勝良監督は「こういうゲームを耐えながらチームは強くなる」という言葉を選手たちにかけているが、そのためには、ピッチ上で百戦錬磨の経験を伝えられる中後の存在はより重要だったであろうし、この先も必要不可欠だろう。「確かにケガで交代はウチにとって…痛いですね」と、指揮官もしみじみ話した。

後半は、現在の力差が結果としてより明確に出たのではないだろうか。
川勝監督も試合後の会見で語っていた通り、ダヴィ、高崎寛之の強靭な2トップに東京Vの守備網は圧倒され続けた。また、DFだけではなく「逆に言えば、その相手2トップにボールが入る前の中盤で自由にやらせてしまった僕ら(MF)の問題だと思うので申し訳なかった」と、西は反省の弁を述べている。
攻撃面でも、前線からのチェイシング、ボールを奪ってからの切り替えの速さとカウンターの鋭さ、こぼれ球への対応など、勝利のために必要な要素のほとんどで甲府の方が上回っていた。加えて、スタイルとも言える“狭いところにわざと入れて仕掛ける”というところで、「逆に、全部取られていた。その辺のスペース、パスのコースの判断がウチらしく無かった」(川勝監督)が、そうなった時に状況を打開する攻撃アイデアが、いまひとつ見られなかったと言えるのではないだろうか。

また、それ以上に勝敗を分ける大きな原因だったのが、選手層の差ではないだろうか。前述の通り、中後が抜けた後、落ち着いてゲームの流れを見極め、戦況を変えられる司令塔のバックアッパーが残念ながらいなかった東京Vに対し、甲府には昨季の主力・片桐淳至や井澤惇という戦力的に各ポジションのレギュラーと遜色ない顔ぶれがベンチに控えている。後半に入ってもたらされた甲府の2得点、2点目が片桐のCKから佐々木翔、3点目が柏好文のクロスから片桐と、後半途中から入った片桐がどちらも生み出していることが、その何よりの証明だと言えるのではないだろうか。
東京Vも飯尾一慶、アレックスを入れ、3バックにシステムを変更して終盤に何度かチャンスは作ったが、ドウグラスを中心とした甲府の堅守は崩すことができなかった。

試合後、最も印象に残ったのが、柏の「今、サッカーを楽しんでやっているというのが一番(の好調要因)だと思う。僕たちが楽しいんだから、見てても楽しいと思います」というコメントだった。まさに、東京Vが日頃からテーマと掲げ、監督も選手も日々口にしている言葉と全く同じだったからである。それをやれた甲府と、やれなかった東京V。そういう意味でも、この試合は甲府に分があったということだろう。
それでも、城福監督は「今日はたまたま上手くいっただけです。大事なのは、前の試合より今日、今日より次の試合、と、1試合1試合確実に成長していけるか。だから、次が大事なんです」と、早くも気持ちを次節へと切り替えていた。常に成長を求める指揮官とともに作り上げていく新生・甲府は、間違いなくJ1昇格争いの中心的存在になりそうだ。

一方、敗れた東京Vだが、実は練習試合を含めても、恐らくこれが主力メンバーが喫した今季初めての黒星である。開幕前の練習試合は「リハーサル」と川勝監督は位置付けており、対戦相手との力差からしても決してその勝敗は参考にはならないだろうが、勝負事における『負け』という結果を初めて受けたあと、今季のチームがどのように修正し、立て直していくのか注目ではある。「今日がワーストの試合だったと思って切り替えます。負けたことをとにかくポジティブに捉えて、自分たちの力に変えていくしかないです」西の言葉に期待したい。

以上

2012.03.12 Reported by 上岡真里江
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