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Jリーグ×DAZN 共同記者会見 発言録

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2023年4月7日(金) 11:30

Jリーグ×DAZN 共同記者会見 発言録

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Jリーグ×DAZN 共同記者会見 発言録
Jリーグ×DAZN 共同記者会見 発言録

2023年3月30日

Jリーグ×DAZN 共同記者会見 発言録


2023年3月30日(木)15:00~
JFAハウス4F会議室およびWebミーティングシステムにて実施
登壇:Jリーグチェアマン 野々村 芳和
Jリーグ マルチメディア事業本部 本部長 岩貞 和明(いわさだ やすあき)
DAZN Group CEO Shay Segev(シャイ セゲブ)
DAZN Japan エグゼクティブ バイスプレジデント 山田 学

〔仲村広報部長〕
Jリーグより、あらたなパートナーシップの背景と契約内容についてご説明いたします。

〔DAZNとの新たなパートナーシップの背景と契約内容について(Jリーグ 岩貞本部長)〕
ご存知の通り、2017年よりDAZN様とパートナーシップを組ませていただき、お互い成長戦略に沿って推進して参りました。2020年にコロナ禍の影響があり、契約変更をいたしました。
昨年、両社、JリーグもDAZNもトップの交代により3月から議論を重ねて参りました。
Jリーグがこれからどう成長をしていけるのかというところと、DAZNが日本市場においてどのように発展していくのかというところで、お互いの成長戦略をぶつけ合い、契約の見直しに至りました。
今回の契約変更によって両社にとってベストな長期的な契約になったと思っています。
その中身についてご説明いたします。
最初に2020年に変更した従来の契約内容についてお話しいたします。期間は2017年から2028年の12年契約、金額は約2,239億円+レベニューシェアという契約をしていました。対象大会は明治安田生命Jリーグ(J1、J2、J3リーグ)とJ1参入プレーオフです。対象メディアに関してはインターネット等の独占配信の権利がございました。これが今回の契約によって、期間が今年2023年〜2033年の11年契約として新たに延長させていただきました。金額は約2,395億円、こちらはレベニューシェアの金額を含む額となっています。対象大会は明治安田生命J1リーグ・J2リーグ、J1昇格プレーオフとなっています。J3リーグは権利から外れているという形になります。対象メディアに関しては変更ございません。インターネットの配信等の権利となっています。
申し上げた通り11年、約2,395億円の契約となり、(主な変更点の1つ目として)テレビ地上波放送の扱いが大きな変更点になっています。2つ目がJ3リーグの放映権が変更になっています。(3つ目が)金額の所でも触れましたが、より柔軟なレベニューシェアスキームを新たに構築いたしました。
この詳細及び狙いにつきましては野々村からご説明いたします。

【Jリーグ・DAZN 新契約について】
<従来の契約概要(※2020年変更)>
■期間2017〜2028シーズン(12年契約)
■金額約2,239億円(レベニューシェア含む)
■対象大会明治安田生命Jリーグ・J1参入プレーオフ
■権利内容インターネット配信等

<新契約概要>
■期間2023〜2033シーズン(11年契約)
■金額約2,395億円(レベニューシェア含む)
■対象大会明治安田生命J1・J2リーグ、J1昇格プレーオフ
■権利内容インターネット配信等

【主な変更点】
①テレビ地上波放送の扱い
テレビ地上波での試合中継をより多く行うことで、Jリーグとの無料での接点を増やしていく。
試合以外での露出も圧倒的に増やしながらJリーグファンを増やしていくことで、DAZN加入者の増加を目指す。
②J3リーグの放映
2024年からDAZNでの放映はJ1・J2リーグのみとし、J3リーグは無料放映も含めて最適な放映形式を検討する。
*2023年のJ3リーグは引き続きDAZNで全試合放映いたします。
③より柔軟なレベニューシェアのスキーム
Jリーグの成長に必要な財源を確保しながら、より加速的な成長が実現した場合は、さらなる成長投資が行えるような柔軟な契約・レベニューシェアのスキームを構築。

【新たなパートナーシップ契約の意味】
●新戦略遂行のための内容変更
→それぞれの地域で圧倒的に露出を増やしファンを拡大((※J3リーグも全試合放映予定)
●双方の経営基盤を盤石にし、より魅力的なJリーグへ
→ピッチ上のクオリティを向上させる施策支援投資を展開し複数のトップクラブを生む
●さらなるwin-winをつくるスキーム
→トップ層がナショナルコンテンツとして輝く=放映権の価値向上

〔Jリーグ野々村チェアマンよりコメント〕
どこが変わったのか、なぜ変えたのかというところを私の方からもご説明いたします。
DAZNとJリーグの契約関係において、どうやったらwin-winになっていくかと話し合ってきた中で、テレビの地上波をより増やしていかないと新たなファンの獲得はなかなか難しいと私自身思っていること、欧米と日本ではサッカーを取り巻く環境やメディア環境が違う中で、今のやり方では成長できないのではないかという話をShay CEOとも重ねてきました。DAZNにとってもしっかりとプラスになる形を目指していく上で地上波、特にローカルでの放送の枠を増やしていくことを契約の中で両者納得して進めることができるようになりました。DAZNでの試合の放送に加え、その他のサッカーの露出を、媒体を問わず圧倒的に増やしていくことをJリーグとしては成長戦略として考えています。そのあたりがやりやすくなることを、お互い納得した上でJリーグとしては(今回の見直しを)獲得できたのかなと思います。
J3の放映については、J3が全試合見られなくなるというわけでは全くなく、今年はDAZNのプラットフォームの中で全試合見られますし、かつ全試合をローカルで中継することも可能になることから、これから伸びていかないといけない地域のクラブが多くの露出を地域で獲得できることにも繋がっていくと思います。このあたりも獲得できた大きなポイントです。
三番目のレベニューシェアに関しては、契約の中身に関することもあるので、多くの話はしませんが、日本のサッカーがより多くの人たちに興味関心を持ってもらって、もう一歩進んだ形でサッカーに関わってくれる人を増やすことを考えたときに、今この日本で取らなきゃいけない手法、考え方をこの1年間、DAZNサイドと話してきて合意にいたったということです。
Jリーグが考えている成長のテーマに沿っても、それぞれの地域で圧倒的に露出を増やしていくことはJリーグにとってもDAZNにとってもすごくポジティブなことになると思っています。トップクラブを作っていくという意味においても、海外の先を行っているリーグからしても、トップクラブの成長が放映権の価値に繋がることもありますので、我々の成長戦略はDAZNにとっても同じ方向を向いて一緒に進んでいくということを、今回の契約で確認できたと認識していただいて良いと思います。

※DAZNグローバル事業に関するコーポレートビデオ上映(約3分)

〔DAZN Group Shay Segev CEOよりコメント〕
DAZNは、日本において2016年に、日本のスポーツファン、各リーグの皆さん、全員がスポーツを楽しむために立ち上げたプラットフォームです。
今回、Jリーグとの契約延長について発表していますが、JリーグはDAZNにとって極めて重要なパートナーであり、今後もJリーグと一緒に色々な施策に取り組みながら、さらなる成長をしていきたいと考えています。
DAZNは、日本のスポーツファンの皆様がサッカーだけでなく、あらゆるスポーツを楽しむために、今後とも投資し続けるつもりです。

〔DAZN Japan 山田 学 エグゼクティブ バイスプレジデントよりコメント〕
野々村チェアマン、パートナーシップの延長にご尽力いただきましてありがとうございました。
先ほどShayも申し上げましたが、我々DAZN JapanのローンチパートナーがJリーグであるということで、ここからさらに11年契約を延長し、より長期のパートナーシップを継続できることになり、大変喜ばしく思っています。
Jリーグの成長が我々の成長でもあると確信しています。Jリーグが成長し、それが我々のビジネスの成長につながり、そこがもう一回Jリーグの成長に還元されるというような形で良い循環を一緒に作っていきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願い致します。


〔質疑応答〕
Q:経緯で説明がありましたが、改めてJリーグ側、DAZN側がそれぞれこれまでの契約のどのような点を見直したかったのか、また、野々村チェアマンからJリーグが得たものの話はありましたが、DAZN側が得たものはどのようなものだったと考えているのか、教えてください。

A:野々村チェアマン
山田さんからJリーグの成長がDAZNにとっても大事という話がありました。これはもっともだと思います。それではJリーグの成長が何かを考えたときに、より多くの方にサッカーに関心を持っていただき、Jリーグのスタジアムに足を運んでもらいたい。そのためにどういったアプローチを取るのがいいのかというところでは、今までも可能性としてはできたけれど、Jリーグとしてそこに投資をして実施できていたかというと、そうではありませんでした。これからもっと、特に各クラブに沿った露出を展開していこうとする中で、DAZN、有料放送とのすみ分けについては、今回、いろいろな話をさせていただきました。日本はもっと多くの方に伝えるといったことをやっていかないとなかなか成長につながらない、その成長とはJリーグの成長もそうだし、DAZNの成長も同様です。そういった点を含め、日本と欧米の違いの話をさせていただき、今回に関しては成長するためにはそういうことも必要だということをお互いに認識したうえで契約を変更しました。総合的に考えると、金額も含めてDAZNからも期待値、可能性を含んだ契約になっていると思います。このビジョンで一緒に進んでいくことが再認識できたことが、すごく大きなものを獲得できたと思っています。

A:山田EVP
DAZNの視点としては、今、野々村さんがおっしゃったことに加えて、当たり前ですが契約期間が延長になったことが、我々の得た一番大きいものだと思います。ローンチ時点からJリーグとご一緒させていただき、かなり急成長を遂げられたというのが、これまでだったと思いますが、ここからさらに、我々がOTTサービス(Over-the-Top media service)のみならず、ほかのビジネスやほかの体験に進出していく中で、そこの価値の大元は、当初から変わらずJリーグであると思っているので、未来のビジョンを達成するためにJリーグとの関係がこれまで以上に長く続けられるとなったということが、一番大きなWinだと思います。それから契約金額については、資料にもありますとおり、レベニューシェアを含みますので、お互い成長をコミットして、成長した際には、お互いにそこで、それぞれ得られるスキームになっているということも、成長のためのインセンティブがあるという意味では大きなGain(利益)だと思っています。

Q:山田さんにもう1点お伺いしたいのですが、レベニューシェアを含むという意味では、前回は最低で2,295億円だったと思いますが、今回は最大といった違いがあるとはいえ、J3が外れても、それほど金額は変わらず、J1の価値を変わらず評価しているように感じます。そこに何かしらのリスクを感じなかったのですか?一般の契約者、視聴者からすると心配するのは値上げの部分ですが、そのあたり、もちろん見通せないところもあるとは思いますが、どのようなお考えがあるのか伺えればと思います。

A:山田EVP
我々としては、Jリーグの価値がこれからさらに上がっていくということにコミットしていますので、そういう意味では特にリスクとは思っていません。値上げの話がありましたが、基本的には今は3,000円だったものが月額で3,700円になったのがこの2月です。一方で年間のご契約をいただければ、以前の月額と同じ3,000円ですし、それから980円の別なパッケージを作ってご提供したり、いろいろコンテンツのラインナップや金額を、ユーザー、ファンの皆さんのお声を聴きながら、今後もいろいろなトライをしていきたいと思っていますので、Jリーグの価値をいろいろな形で最大化できるのではないかと思っています。

Q:J3リーグが来季から外れるということですが、金額が据え置きの中で外れるというところは、ユーザーに対しては印象としては懸念があるかと思いますので、その点について一言いただければと思います。また、野々村チェアマンにはJ3の放映について、来季以降これから検討していくとのことですが、現在のビジョン等あれば教えてください。

A:山田EVP
野々村さんからも冒頭にありましたが、まず今年に関してはJ3リーグ全試合、引き続きDAZNで配信させていただくということになっておりますので、今シーズンに関しては、まず、ご安心をというところです。それから来年以降に関しては、今後Jリーグと引き続きお話をするポイントだと思っています。先ほどのサッカーをもう少し広げたいというところでいうと、Jリーグの試合やコンテンツに、ありとあらゆる接点で触れられるタッチポイントを増やしていくことが極めて重要だということを、今回、野々村さんともお話をさせていただきました。そのトライの一つとして、J3がより多くの方に触れられやすくなる環境を作るといった狙いが今回の契約変更です。従って、引き続き我々のハイライトの番組やオリジナルの番組の中では、当然J1、J2だけでなくJ3も扱わせていただきたいと思っています。チャンスがあればいろいろな形でイベントやキャンペーンなどで、J3に我々も貢献できるところは最大限貢献していきたいと思っています。

A:野々村チェアマン
まず、J3が来年どうなるかは正確なことは言えませんが、全試合を視聴できる環境を整えることは100%保証します。それがどこでどうみられるかということに関してはこれからですが、地域のクラブが多いJ3が、これからもっともっと仲間を増やしていかなければいけないという中で、今のままのスタイルでやるよりは、全試合見られるプラットフォームなりを用意したうえで、地域で地上波の中継をよりやりやすくするためには、今回の契約にした方がサッカー界のためになると私は思いましたので、こういった着地になりました。実際に地域で中継することは簡単ではありませんが、そこに対してはJリーグも人もお金も使って、より多くの人に地域のゲームが伝えられるようにすることをトライしていきたいと思っています。

Q:山田さん、野々村さんにうかがいます。レベニューシェアのところですが、レベニューシェアの割合が増えたということだと思うのですが、細かい割合はお話できないと思うのですが、増加率は大幅増なのか、微調整程度なのか、イメージを教えていただけますか?

A:野々村チェアマン
年間の基本的な金額にすると、ほぼ変わらないと思っていただければよいです。そうすると、レベニューシェアの金額が大幅に増えたということにはならないですが。

A:山田EVP
なかなかお互いが言いづらいところですが、大枠野々村さんがおっしゃった通りだと思います。レベニューシェアという成長のためのスキームがあって、そこにコミットしてそれに到達した場合は両者で果実を得ますし、その得た果実は再投資されてサッカーの成長に使われるということだと思っています。一つ言えることはレベニューシェアの含まれている額は減ってはいない、増えてはいる。どのぐらい増えているかは申し上げられないということだと思います。

Q:セゲブCEOにも貴重な機会なのでお話をうかがいたいのですが、DAZNグループ全体のグループ事業の状況、海外報道などは拝見しているのですが、実際の売り上げや収益がどんな状況なのかといったところを教えていただけますか?

A:Shay Segev CEO
DAZNは非上場会社なので、具体的な数値は申し上げにくいです。ただグループとしては成長しており、現在12ヶ国・6市場で展開しています。それぞれの市場も成長しております。先ほども申し上げたとおり、日本は2016年にローンチし、DAZNグループの中でも重要市場になっています。今後も市場を拡大していきたいと考えていますし、各スポーツリーグとの関係も今後、強化していきたいと考えています。その例の一つとしては、先日、NFLと長期的な契約を結び、来シーズンからアメリカ以外でNFLを視聴できるのはDAZNのみになります。

Q:グループと日本とそれぞれでいつまでに黒字にしたいという目標はありますか?

A:Shay Segev CEO
グループとしましては昨年の売り上げが日本円に換算しますと、約3,000億円で、今年の目標が4,000億円、25年には5,000億という目標になっています。DAZNとしてはほかの商品、サービスの方にも今後、投資を続けて全体的に成長させていきたいと考えています。

Q:DAZN側からJリーグに対しての要求が思うように進まず、より、Jリーグへ要求しているといった報道が以前あったと思いますが、実際、DAZNがJリーグに期待していたことを具体的に教えてください。

A:山田EVP
報道に関しては具体的なことは承知しておりませんが、我々がJリーグに何かを要求していたことはありません。スポーツが大きくならないと私たちも成長できないですし、そもそもOTTの市場まだまだこれから、発展途上だと思っています。昨年野々村さんにロンドンにお越しいただいて、シャイとも半日以上過ごしましたが、その際に、マーケットを大きくするために何をするか、その中でサッカーという領域においてJリーグと我々で何をしていくかについては、かなり膝を突き詰めて、いろいろ議論をさせていただいています。一つの道筋は冒頭に野々村さんからお話いただいたような、よりサッカーにアクセスしやすい状態、よりサッカーを見られる環境を作ることだと思っていますので、我々もそれをサポートしたいということです。それから当然、OTTはライブ配信だけではなく様々な体系をこれから作っていきたいと思っていますので、その中でいろいろとJリーグにもご協力をいただくことかと思っています。
過去の事例でいくと、例えば我々とのパートナーシップが始まってフライデーナイトJリーグを一緒に作っていただきました。これは金曜日の夜にスタジアムでJリーグを見られるようになった良い取り組みだと思っています。昨年、我々がDAZNモーメンツというNFTのマーケットをローンチいたしましたが、ここもスタートのときにJリーグにご協力いただき、JリーグモーメンツというNFTをリリースさせていただきました。こういった新しい取り組みにJリーグと引き続き取り組んでいくことだと思っています。

A:Shay Segev CEO
一番大きなDAZNからの要望、獲得できたものは契約を延長できたことです。DAZNにとってJリーグとのパートナーシップは重要なパートナーシップになっていますので、契約を延長することによってDAZNにとって今後、安定的な計画も組めるし、今後もJリーグに再投資できる仕組になっていると感じています。これだけJリーグと長期的な契約を7年前に結んでいましたので、当然、契約を進行しながら微調整しなければならない箇所が出てきます。そういったものを微調整しながら両者にとってバランスの取れた関係性を作っていけるかが重要だと思っています。

Q:野々村さんに追加でお伺いしますが、J3に関しては独自に配信、プラットフォームサービスを提供することを考えているのですか?

A:野々村チェアマン
OTTの世界で、どうやって多くの人に届けるのかはいろいろな可能性が考えられる中で、Jリーグとして自分たちでできるのかどうかも含めて、いろいろなトライをしなければいけないと思います。その将来を見据えたうえで、J3のゲームをどういう形で皆さんにお届けするのかはこれからしっかりと考えていかなければなりません。考えている部分はありますが、今、お伝えできることは明確にはありません。いろいろな可能性を模索しながら、時代の流れに合うような形でお届けできればいいと思います。

Q:そもそも海外やアメリカではOTTサービスは、契約の取り合いになっていて、頻繁に同じリーグで何年かおきに、新しいプラットフォームが配信権を獲得するという状況が生まれていますが、これだけ長期契約することのデメリットは感じてはいなかったのでしょうか?

A:野々村チェアマン
デメリット、メリットは言ったら切りがないと思います。メリットはある一定の期間が見えていれば、それに対しての投資をどうするかということもしやすいということがあります。デメリットは考えればいろいろとありますが、どちらもどちらだと思います。むしろ、日本における今の課題を認識してもらったうえで、同じ方向に向けるのであれば、パートナーとしては、できるだけ長く一緒に進んでいった方がメリットは生み出しやすいと考えながら取り組んでいきたいと思います。

Q:J1リーグの試合を多いときは、5年ほど前は年間10試合ほど放映しており、近年では放送数が減って年間で2、3試合程度となりますが、どのようにテレビ、地上波に放送してもらうようにするのか、具体的な方策がありましたらお聞かせください。

A:岩貞本部長
現状、先ほどご説明させていただいた通り、地上波を増やしていくということについて、具体的に これまで何試合まで放送できたかといった数は割愛させていただきますが、その数が今後はより広がりますので、地上波放送を増やしていく活動をしていきたいと考えています。一方で全試合放送ができるわけではありませんので、DAZNとの成長を見合いながら、一定の数で拡大していきたいと思います。

Q:回数制限、制限を緩やかにしていくという理解でよろしいのでしょうか。

A:岩貞本部長
その通りとなります。

Q:日本におけるベッティング計画について、詳細をお聞かせください。

A:Shay Segev CEO
DAZNとしては、コンテンツはストリーミングのみならず、いろいろなサービスを提供していますが、現在はかなり分散された形でサービスを提供しています。DAZNのビジネスとしては、今後はスポーツファンのためのグローバルディスティネーションプラットフォームのようなものをつくって、一つの入口経由で全てのサービスを楽しめるような環境を作りたいと考えています。
コンシューマーの商品の消費の仕方も変化していると感じておりまして、従来の視聴の仕方に加えて、デジタルプラットフォームによる視聴もかなり増えていますので、それに対応できるような仕組みも準備しています。
スポーツベッティングに関しては、ヨーロッパの事例を見ますと、スポーツベッティングをする人々の中にはスポーツファンの割合も多く、ベッティングが合法化されている国にはDAZNとしてベッティングサービスを提供しています。スペイン、イタリア、イギリスにおいては、映像視聴と同時にベッティングできる仕組みを提供しています。ただし、DAZNがベッティング事業者になろうという目的はなく、あくまでもお客様に対していろいろなサービスを提供していきたいと考えています。
ベッティングを楽しむような形で、スポーツの包括的なサービス(マーチャンダイジング、チケッティング、試合予想、その他の)のなかの一つとして成長させたいと考えています。
重ねて申し上げますが、当然のことながら、ベッティングが合法となっている国においてサービスを提供しています。

A:山田EVP
補足させていただきます。日本のマーケットは当然ベッティングが合法化されていませんので、現時点でDAZNとして何かするということはありません。一方で、色々な議論がされていることは事実だと思いますので、そういった法規制などの動きを見ながら、我々も研究をし、検討していくというフェーズだと思います。加えて、繰り返しになりますが、われわれはベッティング事業者ではありませんので、スポーツディスティネーションプラットフォームになるために、色々な体験をこれから作っていきたいなと思っています。やがて合法化されてそうしたチャンスが日本にも来るのであれば、仮の話としてはあり得ると思いますが、今の時点では、それよりも手前の、例えばeコマース、チケット(販売)、カジュアルな予想ゲームといったものが、より近い将来に我々が提供していきたいサービスとなっています。

Q:今後Jリーグの価値はさらに上がっていくという認識だと思いますが、放映開始した当初から変化があると思います。改めて今、世界的に見たJリーグの価値をDAZNとしてはどうとらえているのでしょうか。

A:山田EVP
開始当初より勿論価値が上がっていると思います。また、昨年のワールドカップでは日本中が盛り上がり、その中にはJリーグの選手もいたわけですので、さらに価値が高まっていくものだと思っていますし、我々の視点で言えば、価値をどんどん高めていっていただきたいと思っています。
ワールドカップ、WBCで日本中がどのくらいの盛り上がりになるのかということを、この半年くらいで、私も皆さんも強烈に体感したと思います。一過性のムーブメントではなく、日常に戻ったときに、今週のJリーグを観に行こう、友達を誘って行こう、DAZN上で友達とチャットしながら見よう、そういったことにどうやって繋げていくかが我々とJリーグの取り組みだと思っています。

 

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