前節、韓国の蔚山との一戦で逆転負けを喫した直後は、グループステージ突破に向けて厳しい立場に陥ったと思われたが、時間差で行われた上海緑地申花とパースグローリーの一戦が3-3の引き分けに終わり、上海緑地申花はFC東京と同勝点に。FC東京には最終節、再び突破の目が出てきた。ただ、チームは依然として苦しい状況の中で戦うことになる。
今節は攻守の軸をそれぞれ欠いての勝負になる。まずは今大会、本職のCBではなく中盤のアンカーの位置で活躍する森重 真人が累積警告で出場停止。アジアでの戦いにおいて、彼が攻守で見せる個の能力の高さはチームに欠かせない要素になっていただけに、この実力者の欠場は影響を及ぼしそうだ。
そして、2試合前の上海緑地申花戦で右足にラフプレーを受けて負傷していたディエゴ オリヴェイラ。前節は足を引きずりながらスタンドに座り観戦していた姿が見られたが、あらためてチームに帯同するFC東京の大金 直樹代表取締役社長が現状について語った。
「負傷後は2日間、腫れが引くのを待って、その間は車椅子での生活でした。その後、こちら(カタール・ドーハ)の病院で診察し、右足の腓骨骨挫傷ならびに右足首関節じん帯損傷で全治3~4週間という診断になりました。受傷時はじん帯断裂や骨折の可能性も考えられましたが、幸い腫れも少し引いてきて本人も元気になってきました。こちらに残って治療するため、日本への帰国はありません」 当初は最悪の事態も想定され、その場合は来年1月4日に控えているJリーグYBCルヴァンカップ決勝の出場が危ぶまれることも考えられたが、現状は決勝に間に合う算段となっている。ただ、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に関しては残り試合の出場は難しく、攻撃の核がいないまま戦うことになった。前節のチームパフォーマンスを見ても、守勢に回る時間が長くなる中、独力で陣地回復のドリブル突破ができるディエゴ オリヴェイラの不在は痛手だった。それだけに負けられない今節、残されたレアンドロやアダイウトン、永井 謙佑らアタッカー勢のさらなる奮起が求められることになる。
パースグローリーとの前回対戦は2月に東京で行われ、FC東京が1-0で勝利を飾っている。ただ長谷川監督は「当時から監督もシステムも違い、しっかり守備ブロックを作って組織的なプレーをする。難しい相手だと思います」と警戒を強める。前線のウルグアイ国籍FWのブルーノ フォルナロリやスペイン国籍MFのディエゴ カストロ、元オーストラリア代表のベテランMFニール キルケニーなど、前節も活躍した実力者たちが要所に顔をそろえている。長谷川監督はあらためて「こちらは慌てずに、焦れずにしっかり戦えるかがポイントになる」とコメント。目の前の難敵を倒し、グループステージ突破を手繰り寄せる。
[ 文:西川 結城 ]