11日に横浜国際総合競技場で行われた第1戦はコロナ禍後の公式戦において、横浜FMホーム最多となる53,704人の観客を集めた。選手入場時にはトリコロールカラーで彩られたコレオグラフィーで圧巻の雰囲気を作り出す。アルアインはブロックを作って構え、横浜FMがボールを握る展開の中、13分、アルアインのエース・ソフィアン ラヒミに突破を許したのを起点に、最後はこぼれ球を押し込まれて先制を許す。それでも攻撃的姿勢を崩さない横浜FMは72分、植中 朝日のゴールで追いつくと、86分に途中出場の渡辺 皓太が体でねじ込む執念のゴールを決めて逆転勝ちを収めた。
横浜FMはリーグ戦で6戦勝利がない中で迎える大一番。チーム状態を懸念する声に対し、主将・喜田 拓也は一蹴する。
「リーグ戦では勝てていないが、その流れを気にしてウジウジと乗り込む場所ではない。もうそんな次元の話でもないし、強い気持ちと覚悟を持って乗り込むだけ。(国内とは)相手も環境も大きく変わるので、心してかかる。タイトルを獲り切る強い気持ちを持ちつつ、その半面、簡単にはいかない気持ちもあるので、最後はどんな手を使ってでも勝つという執念を見せる」 勝てば天国、負ければ地獄――。選手たちは緊張感に溢れるであろう大一番に臨むマインドセットは心得ている。その上で、ハリー キューウェル監督が常々口にしている「楽しむ」という心の余裕が持てれば、アウェイの空気感にも呑まれることはないはずだ。
幸いにも第1戦でケガを負った畠中 槙之輔とエドゥアルドの両CBは、すでに現地で調整に入っている遠征メンバーに含まれている模様。帯同しているということはプレーできる状態と捉えていい。19日の明治安田J1第15節・FC東京戦で脳震盪のため交代した渡邊 泰基の欠場は確定的で、ナム テヒも微妙な状況だが、アンデルソン ロペス、エウベル、ヤン マテウスの3トップはコンディションに問題がなく、ほぼベストメンバーで臨むことができるだろう。
アルアインは直近の国内リーグでは主力を温存。一方、第1戦を欠場した左SBのエリキが2試合連続で先発するなど、戦力を整えつつある。ソフィアン ラヒミやエリキのスピードだけでなく、非常に高い技術を持つ背番号10のアレハンドロ ロメロなど警戒する選手は多いが、喜田を中心にリスクマネジメントを怠ることなく、しっかりゲームに入ることが肝要となる。
[ 文:大林 洋平 ]