リーグステージの8試合を戦い、その時点では3位が確定していた神戸。ところが、山東(中国)が最終節を前に突如大会を棄権し、規定により山東のリーグステージにおけるすべての結果が無効に。神戸の順位が5位に下がることとなった。4位以上のチームにはラウンド16の第2戦をホームで戦うアドバンテージがあったが、それを失うことに。不慮の出来事に困惑を禁じ得ないが、試合はやってくる。チームはいつもどおりの“一戦必勝”の姿勢でこの試合に視線を合わせていることだろう。
直近の神戸は勝利から見放されている。FUJIFILM SUPER CUP・広島戦の時点で主力に多くの負傷離脱者が発生していたが、以降も離脱する選手が続出。メンバーを入れ替えながら一戦一戦と向き合ってきたが、明治安田J1では開幕から3戦ドローが続き、第3節・京都戦から中2日で行われた3月1日の第4節・福岡戦で今季リーグ戦初黒星を喫した。
その福岡戦は過密日程下で、大迫 勇也ら主力の多くがベンチスタートとなり、若手らフレッシュな選手を多くスタメン起用した中、序盤から苦しい展開を強いられる。結果的に前半の終盤に喫した失点が決勝ゴールとなった。
その失点シーンは相手のクロスが神戸DFに当たって入るアンラッキーなものだったが、GK前川 黛也は「そもそも押し込まれて、いつ失点してもおかしくない時間帯が続いていた。もちろんそういう時間帯はあるものだけど、一人ひとりの球際、バトルで何回も負けていると効果的なクロスや崩しが出てきてしまう。個人個人がしっかり強さを出さないとこのリーグでは戦っていけない。上げていかないといけない」と戦うスピリットの大切さに言及した。
ラウンド16の第1戦はFUJIFILM SUPER CUPから始まった公式戦8連戦の8試合目であり、最後の力を振り絞って挑む一戦。神戸の守護神は「目の前の試合に集中して臨みたい」と強い視線でこの試合をにらんだ。
光州とはリーグステージ第4節で対戦済みだ。前線からのプレスやボールポゼッションなどに特徴を有するチームだが、神戸がハイプレスでうまく相手のパス回しを遮断。宮代 大聖と佐々木 大樹が得点を挙げ、2-0で完勝を収めている。
相手はその敗戦を良い経験としてゲームプランを立ててくることも想定される。第2戦をホームで戦えるアドバンテージもある中で、神戸の良さを消すことに注力した戦い方を選択してくる可能性もあるだろう。前回対戦ではゼロトップという奇策も用いている。今季のKリーグ1では1勝2分と悪くないスタートを切り、リーグステージ・グループEASTでトップとなる7得点を挙げた要警戒プレーヤー・ヤシル アサニはすでに3ゴールと結果を出している。チームとヤシル アサニの状態は良さそうだ。
どのようなマッチアップになるかにかかわらず、神戸としてはアグレッシブな姿勢や高強度など持ち味を存分に発揮することがとにかく重要。まずは粘り強く勝ち切り、12日の光州ワールドカップ・スタジアムでの第2戦に向かいたい。
[ 文:小野 慶太 ]