第1戦は圧巻の90分だった。最終ラインに6人が並ぶ守備的な布陣で臨んできた相手に対し、落ち着いたボール回しで対抗。突破口を探りながら試合を進めると、20分に佐々木 大樹のクロスを井出 遥也が頭で合わせ、クロスバーに当たったはね返りを大迫 勇也が頭で押し込む。さらに29分には大迫 勇也のクロスを井出 遥也が豪快に頭で叩き込んでいる。
つなぎに定評がある光州だが、神戸は相手を自陣にクギづけにする時間を長くすることにも成功した。井出 遥也は「分析だったり、チームスタッフの皆さんのおかげでハメることができた」とチームとして遂げたハイプレスの成果を誇り、「(明治安田J1で)2連覇して自分たちが積み上げてきたものをみんなが理解しているし、出た選手がすぐそこに対応できるのが強み。次の試合も自分たちの強みを生かして勝ちたい」と意気込みを口にする。
その姿勢は飯野 七聖も同様だ。第1戦では持ち前の走力を武器に、左サイドで好守を連発。勝利に大きく貢献した背番号2だが、「ホームで2点のアドバンテージをとって勝てたのは1つ良かったこと。ただ、どの選手も今日(第1戦)のことは忘れて次が大事だと思っている」と引き締め、第2戦のポイントをこう語っている。
「相手は神戸のプレッシングをスカウティングした上で対応してくると思うけど、それがどんなやり方だったとしても、ウチも少しずつ中で変化をしながら守備でハメていくことができる。多少のエラーは走力や、みんなの反応の早さでカバーできる。走って、スライドして、球際に行って、みたいなところが神戸の強さだと思うので、そこをブレずにやるだけだと思う」 チームスタイルへの確かな自信を引っ提げて光州ワールドカップ・スタジアムに乗り込む神戸だが、対する光州も手をこまねいているわけではないだろう。リーグステージでは4試合で3勝1分と強さを見せたホームゲームで逆転での突破を狙ってくることは確実だ。
第1戦で驚きの“6バック戦術”を採用したチームは、神戸と対戦したリーグステージ第4節では、“ゼロトップ”のような戦術で挑んできた。策士ぶりを存分に見せつけるイ ジョンヒョ監督だけに、変化の入れ方には注意が必要だろう。さらに、要警戒選手であるヤシル アサニには、第1戦では左SBに起用された岩波 拓也と左ウイングの飯野 七聖がプレスを掛け、中盤の扇原 貴宏と鍬先 祐弥がうまくスライドすることで抑えたが、それでもスピードを生かした質の高いプレーを見せる場面があった。高い集中力を持って対峙することが大切になる。
リーグステージ第1節では横浜FMに7-3で勝利するなど、ホームでの爆発力を備える光州。神戸としては持ち味のアグレッシブさと粘り強さを発揮して、目の前の試合を制したい。
[ 文:小野 慶太 ]