第5節で広島が対戦する成都蓉城(中国)は下から2番目の11位だが、1勝1分2敗で勝点4を積み上げており、この試合に勝てば広島と並ぶ勝点7まで伸ばすことができる。2021年に就任したソ ジョンウォン監督の下でメキメキと力をつけて、22日に全日程が終了した今季の中国スーパーリーグでは昨季と同じく3位に入った。
チームの特徴としては、リーグ最少失点の堅守を誇り、9番をつける193cmのブラジル国籍ストライカー・フェリペと、10番を背負う左利きのブラジル国籍MFロムロが攻撃の中心を担う。また今季のリーグ戦において、ホームで平均4万人を超える観客動員を記録。高い観客動員力を持つ成都蓉城とのアウェイ戦での結果は、広島がリーグステージで上位に入っていけるかどうかの大事なポイントになるだろう。
広島は16日の天皇杯準決勝・神戸戦で敗れ、今季カップ戦の2冠を果たすことはできなかった。ショックが大きい敗戦となった中、塩谷 司は「(ルヴァンカップで優勝して)カップ戦を1つ獲れたのは良かったと思いますけど、基本的に僕は優勝以外は意味がないと思っていて、2位でも何位でも一緒だと思っているので、天皇杯も悔しさしかない。リーグ戦でも、もっと上にいられるメンバーだと思うので、悔しさが残るシーズンかなと思います」と振り返った。
就任4年目を迎えたミヒャエル スキッベ監督の下、すべての大会を全力で獲りにいくスタンスを貫いて多くの試合を戦ってきた。その結果、悔しさのほうが多く残るシーズンとなったが、2025年に残されているACLEの2試合と明治安田J1の2試合をしっかりと戦い抜き、2026年につなげていきたい。
チームは天皇杯準決勝に敗れたあと、4日間のオフをとって21日から練習を再開し、23日に中国へ向かった。疲労が蓄積した心身のコンディションが万全の状態にはならないだろうが、目の前の試合でピッチに立つ選手一人ひとりが全力を尽くして勝ちにいくスタンスが変わることはないだろう。
中国にある日本の総領事館はサポーターや在留邦人に注意を呼びかけ、成都蓉城戦は専用バスでの入退場が義務づけられているほか、会場から離れた場所でも中国や相手チームを刺激するような発言を控えるよう求めている。あらゆる面で難しい戦いになるが、チーム一丸となって90分間を戦い切りたい。
[ 文:寺田 弘幸 ]