横浜FCは天皇杯初戦となった2回戦でJFLのソニー仙台FCと対戦。直近のリーグ戦から先発11人全員を入れ替え、ユースから2種登録の選手たちも4人ベンチ入りし、3人が途中出場を果たした。前半は圧倒して2点のリードを奪ったが、後半は打って変わってソニー仙台FCに押し込まれて追いつかれ、さらに延長戦では一時逆転を許した。最終盤に追いつき、PK戦を制して勝ち上がったが、四方田 修平監督は「若いチームの悪いところが出てしまった」と反省しきりだった。
明治安田J2は後半戦に突入。3位でシーズンを折り返した横浜FCは、リーグ前節に同勝点で2位の仙台との直接対決を迎えた。激しい打ち合いを3-2で制して2位に浮上し、26日には勝点2差の首位・新潟との決戦を迎える。重要な2連戦の間に組み込まれたこの天皇杯3回戦。今季のチーム最大の目標がJ1昇格であることを考えれば、再びターンオーバーで臨むことが予想される。
ただ、仙台戦でサウロ ミネイロが累積4枚目の警告を受けて新潟戦では出場停止となるため、この試合に登場する可能性は大だ。広島との最後の対戦は昨年の7月前半だったため、その後J1の対戦相手を震撼させたサウロ ミネイロの爆発的なスピードとパワーを広島は体感していない。仙台戦でも開始早々にロングボールから相手DFをスピードとパワーでちぎって先制ゴールを決め、70分に交代するまでカウンターから何度もゴールを脅かした。相手が強く、押し込まれれば押し込まれるほど、サウロ ミネイロにとっては格好のスペースが広がる。その脅威を広島にもぜひ堪能してもらいたい。
一方の広島は今季から就任したミヒャエル スキッベ監督の方針によるものか、カップ戦でも大幅なターンオーバーはしていない。JFLのホンダロックSCとの天皇杯2回戦では、直近のリーグ戦から佐々木 翔、荒木 隼人、塩谷 司、野津田 岳人、満田 誠、ジュニオール サントスの6人を連戦で先発させ、2-0で危なげなく勝ち上がった。そこから中2日でのJリーグYBCルヴァンカッププレーオフステージ第1戦・札幌戦にもその6人は先発しており、指揮官の信頼の厚さがうかがえる。
18日のJ1第17節・C大阪戦にも、もちろんその6人が顔をそろえた。後半に先制を許したものの、2-1で逆転勝ち。消化試合が1試合少ない状態で首位とは勝点7差の5位と好位置につけている。こちらは中2日の25日にリーグ次節を控えているが、どの程度メンバーを入れ替えて臨むか注目だ。
広島はリーグで失点数が2番目に少なく、得点数はリーグ7位タイと攻守のバランスが良いが、最前線に入る選手の得点数で最も多いのはジュニオール サントスの2点。優勝争いに絡んでいくためには、ここに得点源となる選手が現れることが望まれる。C大阪戦では、負傷もあってなかなかコンディションが上がっていなかったドウグラス ヴィエイラが途中出場し、自ら獲得したPKを決めるなど復調気配。この天皇杯で出場時間を伸ばし、チームにフィットさせたいところだろう。
ドウグラス ヴィエイラといえば、東京Vに在籍していた2018シーズンのJ1参入プレーオフ2回戦において、このニッパツ三ツ沢球技場で横浜FCに対して劇的な決勝ゴールを奪取。2020年にもカップ戦とリーグ戦で1ゴールずつ決めており、横浜FCにとっては相性の悪いFWだ。
横浜FCとしてはその天敵をしっかり抑え、逆にサウロ ミネイロで一泡吹かせたいところ。高さと技術のドウグラス ヴィエイラか、パワーとスピードのサウロ ミネイロか。そのFW対決が最大の見どころとなるだろう。
[ 文:芥川 和久 ]
