京都は直近の明治安田J1第31節・鳥栖戦を1-0で勝利。17分に豊川 雄太が決めたゴールを守り切って、公式戦約1カ月ぶりの勝利を挙げた。
天皇杯のここまでの勝ち上がりを振り返ると、初戦となった2回戦ではJFLの高知ユナイテッドSCを相手に延長戦の末に辛勝。3回戦で清水を下すと、J1クラブを撃破してきた栃木、東京Vを破り、ベスト4進出を果たしている。
準優勝を果たした2011年度以来の決勝進出へ向けた一戦となるが、難しいのがメンバー構成だ。リーグ戦は残留争いの真っただ中で、天皇杯の3日後には重要なJ1第32節・名古屋戦が控えている。先週末の鳥栖戦が消耗戦だったことを考えると、リーグ戦とは異なる選手たちで天皇杯へ挑む可能性がある。ただ、曺 貴裁監督はこれまでもリーグ戦で出場機会の少ない選手たちを天皇杯で積極的に起用して、勝利をつかんできた。チームの総合力を示しながら、この試合でも勝星を目指す。
注目選手は、天皇杯の全試合でゴールを守っているマイケル ウッド。東京五輪でニュージーランド代表の守護神だったGKで、準々決勝の日本代表戦にも出場し、ゴールを許さずにPK戦まで持ち込んだ実力者だ。また、今夏に加わったブラジル国籍FWのパウリーニョは、京都でのデビュー戦となった天皇杯準々決勝・東京V戦でいきなり2得点を挙げており、準決勝でも活躍が期待される。
一方の広島は、直近のJ1第31節・浦和戦を4-1で勝利。22分に森島 司が先制点を挙げると、後半にも荒木 隼人と満田 誠が追加点を挙げてホームで快勝している。リーグ戦で3位につけているだけでなく、天皇杯はベスト4進出、JリーグYBCルヴァンカップは決勝進出と、複数の国内タイトル獲得の可能性がある状況だ。
注目選手は満田。浦和戦では2ゴールを奪取。巧みなトラップから相手DFをかわして左足でGKのニアサイドを打ち破った1点目、直接FKから右足で鮮やかにネットを揺らした2点目、いずれも見事なものだった。対京都では5月のJ1第14節で先制点を決めている。敵将の曺 貴裁監督から流通経済大3年生のシーズンに指導を受けており、プロの舞台では対戦相手として対峙する中で成長を見せている。日本代表に初選出されるなど飛躍のシーズンとなったルーキーイヤーを良い形で締めくくるためにも、自らの活躍で決勝進出を引き寄せたいところだ。
両チームは今季、リーグ戦で二度対戦済み。5月のJ1第14節は広島がホームで3-1の完勝。京都としては自分たちのサッカーができなかった悔しさを感じており、それを踏まえて挑んだ7月のJ1第22節では1-1の引き分けに持ち込んでいる。
京都が三度目の正直で勝利をつかむか、それとも広島が突き放すのか。試合はサンガスタジアム by KYOCERAで19時30分キックオフとなる。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

