新潟の準々決勝進出は、2009年度大会以来14大会ぶり。勝てばクラブ史上初のベスト4となる。対する川崎Fは、2020年度大会で天皇杯初制覇を果たし、同シーズンはJ1優勝と合わせて2冠を達成した。2021年度はベスト4、昨年度は3回戦で敗退している。2017年から5年連続で各種タイトルを獲得し続けてきたが、昨年は6年ぶりに無冠に終わり、悔しさを味わった。ともにタイトル獲得を目指し、ベスト4を懸けてぶつかり合う。
新潟は、2回戦でJFLのレイラック滋賀、3回戦でJ3の富山、ラウンド16でJ2の町田を倒し、勝ち上がってきた。3回戦は延長戦を戦っての勝利。激しい雨のため何度も中断しながら行われたが、3-2の状況で迎えた延長後半開始前に雷雨の影響で中止となり、1週間後に再開試合が行われた。わずか15分間のために、富山県総合運動公園陸上競技場へ駆けつけたサポーターの後押しもあり、4-3で勝ち上がることができた。
続く町田とのラウンド16は、相手のマンツーマンプレスに苦しみながらも、途中出場の小見 洋太が90分に仕留めた1点で勝ち上がった。「うまくいかない時間は今日に限らずあると思いますけど、そういう時間帯も失点せずに全員で守って、走って、0-0で抑えられていたので、僕らが入って試合を決めるという、ある意味、想定どおりのゲームができたと思います」と小見。リーグ戦でもシュートポイントまでは入り込めており、準々決勝でも得点に期待がかかる。
川崎Fは、2回戦で関東リーグ1部の栃木シティFC、3回戦でJ2の水戸、ラウンド16でJFLの高知ユナイテッドSCと対戦。高知県立春野総合運動公園陸上競技場で行われたラウンド16は、5バックで守る相手のブロックとそこからの鋭いカウンターに苦戦したものの、慌てずに試合を進めると、80分にCKのこぼれ球を佐々木 旭がゴールに押し込み、1-0で勝ち切った。佐々木は8月26日に行われた直近のJ1第25節・札幌戦では貴重な同点ゴールを決めており、連続ゴールが期待される。
両チームのリーグ戦直近5試合の戦績を見ると、15位の新潟は2勝1分2敗、9位の川崎Fは2分3敗。ともに順位を上げることができず、苦しんでいる。ここで勝利し、中2日で行われるリーグ戦にはずみをつけたい。
お互いに華麗なパスワークと即興性が光る多彩な攻撃を出し合う中で、トーナメントを勝ち上がるためにどう試合をコントロールするかが見どころだ。熱いフットボールの対決は30日の19時にキックオフを迎える。
[ 文:野本 桂子 ]

