両チームの天皇杯における直近の対戦は11年前、日産スタジアムで行われた2014年度大会のファイナルまでさかのぼる。直前のJ1昇格プレーオフでJ1昇格を決め、その勢いで初タイトルも狙おうかという山形が、勝てば3冠達成となるG大阪と対戦した。結果は、宇佐美 貴史の2ゴールとパトリックのゴールでG大阪が3-1。実力差を示したG大阪は、翌年度の天皇杯も制覇して2連覇を達成している。
G大阪は今大会、2回戦から出場。JFL・ヴィアティン三重と対戦し、2-1で勝ち上がった。56分に先制を許したが、その2分後に佐々木 翔悟のゴールで同点。67分にデニス ヒュメットのゴールで逆転に成功すると、そのまま勝ち切った。前回大会はファイナルまで行きながら、準優勝。その雪辱に向けて、まずは初戦を突破した。
リーグ戦では現在10位。大きな連敗こそないものの、おおむね中位で推移してきている。ただし、リーグ前々節・京都戦に1-3で敗れたほかは、GK一森 純の安定したプレーもあり、クリーンシートで終える試合も増えてきている。その中でリーグ前節はC大阪との“大阪ダービー”をアウェイで戦い、1-0で勝利した。きっ抗した展開の中、70分、ネタ ラヴィのシュートが半田 陸の背中にヒット。コースが変わったボールはゴールネットを揺らし、これが決勝点となった。山形戦でも勝利を収め、公式戦2連勝を飾りたい。
対する山形も2回戦が今大会初戦となり、3月のJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦に続いてJ3の鹿児島と対戦。リーグ戦から中3日でNDスタに乗り込んだ鹿児島が先発を全員入れ替えたのに対して、山形はリーグ戦の主力を中心とするメンバーで臨み、2-1で勝利した。
リーグ戦では現在16位。23試合を終えて6勝と低迷が続いている。就任3シーズン目の渡邉 晋前監督との契約を解除し、佐藤 尽コーチが暫定で1試合指揮を執ったあと、FIFAカタールワールドカップ2022で森保 一監督の参謀だった元日本代表コーチ・横内 昭展監督を新たな指揮官に迎え、ここまで3試合を戦っている。
この一戦での注目は両者の人選だ。G大阪は、直近のリーグ戦から中2日で行われた2回戦では先発7人を入れ替えていた。今回は“大阪ダービー”から中10日と準備期間は十分にあり、この試合のあとは中3日でホームでのリーグ次節・川崎F戦を戦って再びリーグ中断期間に入る。その中でどの程度メンバーを入れ替えてくるか。山形サポーターが最も気にしているのは、“山形の至宝”・半田 陸が、山形からG大阪への移籍後初めて古巣と対戦することになるのかどうかかもしれない。
一方、山形は3週間のリーグ中断期間に入ったばかり。直近のJ2第23節・千葉戦からは中3日だが、このあとは7月27日にNDスタで行われるスタッド・ランス(フランス)との親善試合まで試合がない。リーグ戦と同じメンバーをぶつけてくるか、あるいは、大幅な入れ替えがあるか。かつてG大阪に在籍した髙江 麗央は先週、横浜FCへ移籍。G大阪ユース出身の小西 雄大は徳島時代の2021年、ダニエル ポヤトス監督の下でプレーしている。
先述の2014年度大会決勝のほか、過去のJ1およびJ2でのリーグ戦対戦成績はG大阪が8勝1分1敗と山形を圧倒している。今回はどんな結果になるか。
[ 文:佐藤 円 ]
