課題は相手陣を崩してゴールを奪うことにある。横浜FM戦では相手の高いラインの背後を突くことでチャンスを作れたが、ゴール前をしっかり固める相手からはゴールを奪えていない。それは今回のFC東京からも同じことが突きつけられるはずだ。しっかり守ってくる相手に焦れることなく、チャンスを作れるかが問われている。
ただ、このところ2試合連続で先発していた上田 綺世が前節で負傷。反転してポストを強襲する鋭いシュートを放った際に、相手の足が当たり右足関節挫創で全治約1カ月の診断を受けた。存在感を見せていた上田の離脱はチームにとっても痛いところ。代わりにセンターFWには伊藤 翔かエヴェラウドが起用されるだろう。
FC東京はチームの新たなバランスを模索しながら結果を残してきた。日本代表の橋本 拳人がロストフ(ロシア)に移籍。メンバーを入れ替えて臨んだ前節の札幌戦は苦戦したものの、途中出場の室屋 成がレアンドロからのスルーパスを決めて88分に追いつき、勝点1を敵地でもぎ取った。順位も勝点13の3位タイにつけ、鹿島とは対照的に上々のスタートを切っている。
近年の対戦はFC東京が圧倒しており、過去3シーズンでは鹿島の1勝1分4敗。昨年9月に行われた県立カシマサッカースタジアムでの対戦は2-0で鹿島が勝利を挙げたものの、実に7試合ぶりに勝った試合だった。FC東京の鋭いカウンターが牙を剥く展開が多く、ポゼッション率を高めて相手をゴール前まで押し込みたい鹿島としては、攻撃の途中でミスが起き、相手が得意とする速い攻めを受けることは避けたい。
ただ、FC東京は攻撃の一角を欠くことになる。鹿島からFC東京に期限付き移籍しているレアンドロは出場できない契約となっており、多くの得点に絡んでいるブラジル国籍アタッカーを欠くことはFC東京にとって痛手だろう。
前節、鹿島は気温27℃、湿度82%の中での試合だったが、FC東京はアウェイではあったものの涼しい札幌ドームでの試合だった。3連戦最後の試合となるため、チームとしての質を保つにはメンバー構成に一工夫が必要かもしれない。ザーゴ、長谷川 健太両監督の采配にも注目である。
[ 文:田中 滋 ]

