名古屋は前節、今季公式戦初黒星を喫した。相手は連勝を続ける好調な柏。序盤から両チームのGKが好セーブを見せてピンチを防ぐと、次第に流れは名古屋に傾く。マテウスの強烈なFKや、金崎 夢生のヘディングシュートなどで柏ゴールに襲いかかると、後半も主導権を握り続けたのは名古屋だったが、71分に最も警戒していた江坂 任からオルンガのホットラインを巧妙に使われ失点。後半に名古屋が迎えたピンチらしいピンチは1回だけだったが、そのピンチを相手エースにまんまと決められた。
対する浦和は下位の清水を相手に痛い引き分け。連敗のあとの連勝とはならなかった。前半こそ相手に主導権を握られたが、体を張った守備でしのぎ切ると、後半は圧力を強めてリズムを取り返す。すると54分に早いリスタートからレオナルドが持ち込み、杉本 健勇へのパスは相手DFに当たったものの、その跳ね返りが再びレオナルドの足元に。これを冷静にゴールへ流し込んで浦和が先制した。そのまま逃げ切りたい浦和だったが、終了間際の86分に、セットプレーの流れからゴールを許し、ホームで引き分け。勝点1を積み上げるにとどまった。
このように、両チームとも前節は白星もあり得たゲーム展開をしながら水を漏らしてしまった格好だ。そうした悪い流れは早く断ち切りたい。そこでカギとなってくるのは、この暑さの中での連戦だ。
5日に行われたJリーグYBCルヴァンカップで、浦和はリーグ戦から8人の先発メンバーを入れ替えたのに対し、名古屋は「ケガで出られないメンバーが7~8人いて、ギリギリでメンバーを組んだ」(マッシモ フィッカデンティ監督)と変更は5人のみ。しかも、後半早々に稲垣 祥、さらに85分には中谷 進之介と主力を惜しみなく投入し、清水を相手に3-0と逃げ切り勝ちを収めた。
この試合前には「そのあとに中2日である浦和戦のことも考えて、主力を90分やらせることができるのか。全力投球で全部やってはいけない部分がある」と指揮官は語っていたが、勝利が目の前に見えれば当然取りにいくもの。勝利したものの、この試合でたまった疲労を中2日でいかに取り除き、最良のコンディションでピッチに立たせるか、ベンチワークも含めて注目したい。
一方で浦和のルヴァンカップBグループ第2節は、アウェイで押し込みながらも決め切ることができず、C大阪に0-1で敗れた。主力を温存したことで、体力面では名古屋よりもアドバンテージがあると考えられるが、勝ち切った名古屋に対し、またしても勝てなかった浦和はメンタル面の回復がどうか課題となる。
蒸し暑い豊田スタジアムでの試合も、勝てばスッキリするもの。どちらがその良薬を手にし、上位進出につながる足がかりにするか、チームの総合力が試される。
[ 文:斎藤 孝一 ]
