アウェイチームの清水は、ここまで9試合を終えて2勝2分5敗の勝点8で14位。今季から指揮を執るピーター クラモフスキー監督の下、複雑なコンビネーションで相手を崩すスタイルを構築しているところ。序盤はかみ合わない場面もあり5連敗と苦労したが、選手の個性が融合してくると内容も結果も向上。ここ4戦は2勝2分と負けなしで、敵地に乗り込む。
清水は前節の札幌戦では一時追いつかれるも、相手選手の退場で数的優位に立つと、着実に空いたスペースを利用して崩し、2点を叩き込んで勝利。カルリーニョス ジュニオが巧みなボールタッチで相手をかわして3点目を決めるなど、個人の特技が連係の中で効く場面も多い。また、第7節・大分戦(4○2)で大量点をもぎ取ったように、形の多いセットプレーも大きな武器だ。
対するホームチームの仙台は、9試合を終えて2勝3分4敗の勝点9で13位。こちらの木山 隆之監督も今季からチームを率いており、選手の個性を生かしながら、攻守ともに多くの人数で厚みある連動を見せるスタイルを作ろうとしている。再開後の第2節・湘南戦で勝利してからなかなか次の白星が遠かったが、多くの選手たちがピッチに立ちチーム力を高め、前節の神戸戦では2-1で今季2勝目。内容に加え、結果でも自信を深め、この試合に臨む。
仙台は組織作りの中で、それまでと異なるポジションで新たな力を開花させた選手も多い。例えば右SBでプレーすることが多かった浜崎 拓磨は[4-3-3]のインサイドハーフやボランチでプレーし、前節は巧みなボール奪取から攻撃につなげる役割を果たした。初めてウイングで起用されている西村 拓真も、前への推進力を生かしている。こうした個性の組み合わせも楽しめるチームだ。
今回のこのカードでは、それぞれのチームで前節にJ1通算150試合出場を達成した選手たちに注目したい。
清水ではキャプテンを務める竹内 涼が、前節・札幌戦で達成した。ボール奪取能力に優れるヘナト アウグストと中盤の底でコンビを組み、あるときは守備のカバーに、あるときは確実なパスの展開に奔走。バランスをとりながら、攻撃的スタイルを支える要となっている。
仙台は蜂須賀 孝治が前節・神戸戦で150試合目に到達した。JFA・Jリーグ特別指定選手だった2012年にJ1デビューを果たした蜂須賀は、左右のSBをこなす。サイドを献身的に上下動し、攻撃時には自らボールを運んでから上げるクロスが得意だ。前節は相手のオウンゴールを誘い、チームの2点目にもアシストという形で関与と活躍した。
連戦の中で迎えたこの一戦で、この2人がそれぞれのチームをどのような形で支えるのか、そこに目を向けてみるのも面白い。
[ 文:板垣 晴朗 ]


