前節・横浜FM戦は死闘だった。試合開始からわずか2分、ジュニオール サントスが自陣からドリブルで持ち上がり突進すると、その勢いのままシュート。ポストに当たってゴールに吸い込まれ、圧倒的な個の力を見せつけられる。それでも、横浜FM戦を得意とする西澤 健太が試合を振り出しに戻す。12分、左サイドでボールを待つと、ワンタッチから右足でニアに突き刺した。19分に前田 大然のゴールで再び引き離されるも、44分に金子 翔太のクロスがオウンゴールを誘発して、前半を同点で折り返す。後半に入っても、点の取り合いは変わらず、84分にジュニオール サントスのゴールで横浜FMが勝ち越し。さらにその2分後には高野 遼のクロスに渡辺 皓太がダイビングヘッドで押し込んでリードを広げる。清水は90分に金井 貢史が決めて1点差として、後半アディショナルタイムも怒とうの攻撃を見たが、あと一歩ゴールに届かず、3-4の惜敗。ピーター クラモフスキー監督とアンジェ ポステコグルー監督の師弟対決は、“師”のアンジェ ポステコグルー監督率いる横浜FMが勝利した。
一方の横浜FCは前節、鹿島と対戦。25分に袴田 裕太郎が左サイド深くでボールを受ける。そこから一美 和成につなぎ、混戦になったところを最後に皆川 佑介が押し込んで横浜FCが先制した。鹿島は一美のハンドを主張するが判定は覆ることなく、横浜FCがラッキーな形で試合を優位に進めることになった。48分にはレオ シルバのクロスをファーで受けた和泉 竜司が胸トラップからシュートも六反 勇治がセーブ。その六反は攻撃でも存在感を見せる。57分には矢のような低い弾道のパントキックから一気に裏にボールが抜ける。松尾 佑介がペナルティエリア内でシュートを放つが枠を捉えることができず、追加点のチャンスを逃した。それでも最後は横浜FCが守りを固め、鹿島をシャットアウト。クラブ史上初のJ1での連勝を果たした。
横浜FCにとっての懸念材料は、守護神の六反が契約の関係で今節に出場できないことだろう。彼がケガから復帰後に2連勝を飾っていることを考えると、その存在の大きさを実感させられる。それでも清水サポーターにとってはカルフィン ヨン ア ピン、瀬沼 優司との対決も楽しみの1つになるかもしれない。
両者は2016年にJ2で対戦した。3-0、2-0で清水が完封勝利。J1での対戦は13年ぶりだ。清水がこの試合に勝利して、2試合足踏みしていたJ1通算400勝を達成するのか、それとも横浜FCがJ1で初の清水戦白星を挙げるか。
[ 文:田中 芳樹 ]

