前節・G大阪戦もボール支配率で上回られ、多くのシュートを浴びる展開ではあったが。スコアは3-1の快勝。内容的にもただ守り勝ったわけではなく、「サイドハーフが前節と違って、(相手の)ウイングバックの選手に引っ張られずに前にポジションを取れた」(武藤 雄樹)、「前節の反省を生かして、しっかり前からのプレッシングからの、僕のゴールはそのようなゴールだった」(関根)と、内容的にも向上。広島戦は何がなんでも勝つという試合で、明治安田J1第9節・名古屋戦大敗(2-6)の記憶を払しょくすることがテーマだったため、心理的にも重心が大きく後ろに傾いたことはある意味仕方がなかった。
そして前節からは本来の姿を取り戻す戦いに着手。まだまだ積極性は十分とは言えないかもしれないが、ただ待ち構えるのではなく、スキあらば襲いかかり奪い取る姿勢が戻ってきた。今節は3連戦の締めくくりとなり疲労もピークにあるが、負傷離脱していた興梠 慎三が戦線に復帰。J1通算150ゴールまであと1点と迫っており、今節での記録達成もあり得る。
一方、埼玉スタジアム2002に乗り込むアウェイ・神戸は現在、3戦勝ち星なし。前節、終了間際の失点で柏に敗れた、さらには前半のうちにアンドレス イニエスタ、トーマス フェルマーレンが負傷交代するという苦しい状況だ。
アンドレス イニエスタは軽傷との報道もあるが、今節の出場は不透明。神戸にとっても痛いが、埼スタに集う観客が「またもイニエスタを見ることができないのではないか」と思っても仕方ない。浦和のホームゲームにスペインの至宝が出場したことはなく、ファンにとっても状態は気になるところだ。
ただ、神戸としても悪いニュースばかりではなく、「内容はそこまで下を向いているわけではない。たくさんのチャンスを作り、攻撃的なサッカーで選手たちの意思も見られた」とトルステン フィンク監督も前向き。前節はユース育ちの小田 裕太郎のアシストで郷家 友太が得点。さらにはアンドレス イニエスタに代わって出場した同じくユース卒の安井 拓也がドウグラスの得点をアシスト。ビッグネームが注目されがちだが、若い力も台頭してきている。ベテランと若手の融合で悪い流れを断ち切りたいところだ。
過去のリーグ戦対戦成績は21勝6分13敗と浦和が優勢。特にホームでは2012年以来無敗となっており、浦和としては勢いを継続・発展させる、神戸としてはジンクスを打ち破って浮上のきっかけとしたい一戦となる。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
