2018年に城福 浩監督が就任して以降、常に堅守を構築してきたチームに何が起こっているのか。2日のオフを挟んで今節の仙台戦へ向けたトレーニングを始めた指揮官は、こう話した。
「中からの失点が多い。それには必ず理由があるんですけど、あまり重箱のスミをつつくようなことはしたくない。選手たちが意識をしてやっている中でもやられてしまうことはある。もちろん、しょうがないで済まさないようにしたいですけど、結果だけでなくプロセスもしっかりと見ていきたい。(前節の)前半のマリノスの決定機は失点シーンだけで、われわれ(の決定機)は4、5回あった。守備だけの問題にフォーカスすることはないです」 サッカーは攻守が表裏一体のスポーツで、常に対戦相手のいる相対的な競技だ。だからこそ、面白く、難しくもある。また横浜FMと対戦するのであれば改善点を明確にして対策を立てることもできるが、今節の相手となる仙台は横浜FMと特色の異なるチームである。だからこそ、チームをマネジメントする方法は幾通りもあり、指揮官の腕の見せどころだ。
久しぶりに1週間の準備期間が設けられた中、城福監督はまず出場機会の少ない選手たちとユースの選手たちを混合させてゲーム形式のトレーニングを行った。
「今年は5人交代(制)ですし、あとから入ってスイッチを入れていく選手が大事になる。過密日程になるとどうしても回復することに重きを置くことになる中で、ユースに協力してもらって今日は出場機会の多くない選手にゲーム形式でコンディションを上げていってもらいたかった。週末にギリギリで回復できるくらいまで練習をやらないと、若い選手が自信を持ってピッチに立つことは難しいですから」(城福監督) 戦力の底上げから仙台戦への準備をスタートさせた広島。エディオンスタジアム広島でフレッシュな力が躍動するかどうか。
対する仙台は、8月の4試合を1勝1分2敗。黒星が先行している。センターラインを担う選手が離脱中で、チーム内で唯一の複数得点者であるジャーメイン 良の離脱は痛く、得点力の部分で苦しんでいる印象だ。それでも、城福監督が「セレッソ戦でもどっちが勝ってもおかしくない試合をしていますし、仙台らしく非常に粘り強い試合をしている」と警戒しているように、タフな戦いを見せている。
29日の試合はきっとクロスゲームになるだろう。当日の最高気温36℃が予想されている残暑厳しい広島で勝利をつかみ取るためには、我慢強さが必要不可欠になる。そして、相手の我慢強い守備を打ち破っていくフレッシュなパワーが勝敗のカギを握るに違いない。
[ 文:寺田 弘幸 ]