前節、川崎Fのホームに乗り込んだ神戸は激しい得点の奪い合いを演じた。相手に先制点を許す展開だったが、古橋 亨梧が同点ゴールを挙げ、藤本 憲明が逆転弾を決める。3週連続で川崎Fと対戦する中で過去2試合は4バックで挑んだが、この試合は3バックを採用。さらにGK飯倉 大樹からのフィードも駆使するなど、経験を踏まえたゲームプランを採用し、それを的確にピッチで体現してみせた。ただ、最終的には終盤に2つのゴールを奪われて敗戦を喫してしまった。
これで川崎F、横浜FM、湘南と続いたドローを経て、5試合ぶりの敗戦となった格好だ。試合を振り返ったトルステン フィンク監督は「われわれが思い描いたように試合は進んでいたし、選手たちも頑張って今日のマッチプランをちゃんとフォローして励んでいてくれた。本当に残念だが、サッカーにはこういうこともある」と冷静に受け止める。
アンドレス イニエスタら主力勢の欠場が続くなど、連戦の中で選手の疲労も蓄積されてきている状況。トルステン フィンク監督は「今日の相手(川崎F)は素晴らしいチームだが、試合内容に関してはわれわれのほうが上回っていた印象。選手には自信を持ってもらいたいし、このままハードワークを続けて、自分たちのやっていることを信じ続ければ、運も私たちにやってくると思います」とも述べている。
前々節の湘南戦なども含めて、内容的には収穫も多い試合を戦っている。勝星から見放される状況は続いているが、そのポジティブ材料まで見失ってしまうことが最も避けなければならないことだろう。今節もFC東京という強敵をホームに迎えるが、変わらぬまとまりをもって迎撃したいところだ。
一方のFC東京は3位につけるなど好調を続けている。明治安田J1第13節・G大阪、続く大分戦、さらに前節は横浜FCをホームで迎え撃ち、いずれも勝利を収めた。2日のJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝では名古屋を3-0で打ち破っており、公式戦4連勝と勢いに乗っている。
前節ではルーキーの木村 誠二が初先発を飾り、長谷川 健太監督は「誠二も冷静にプレーしてくれて勝つこともできて良かった」と評価。先制点こそ奪われたものの、田川 亨介のゴールで追いつき、85分に原 大智が逆転ゴールを決めて勝利を手繰り寄せている。永井 謙佑や髙萩 洋次郎、森重 真人ら経験値豊富なプレーヤーと、若いプレーヤーがフィットしている。今節は実力者のそろう神戸をアウェイで打ち破り、この勢いをさらに加速させていきたいところだろう。
両雄ともに、今季はAFCチャンピオンズリーグに参戦しており、過酷な連戦の真っただ中にある。互いに重要戦力の欠場を余儀なくされ、今節は9日の第15節から中2日での試合ともなる。疲労面などを考慮したメンバー編成が想定されるところだが、集中を切らさず、タフにピッチに立ち続けるメンタリティーは勝利のために不可欠なポイントになりそうだ。
[ 文:小野 慶太 ]
