両者は7月の明治安田J1第7節で対戦。その試合では川崎Fが圧倒的にボールを支配する中で決定機を生かせずにいると、後半に入り湘南がタリクのゴラッソで先制。湘南としては理想的な形で先手を奪ったが、その後にカウンターから同点に追いつかれ、さらには自陣でのミスから逆転を許してしまう。そして終盤にも追加点を与えて結果は1-3。浮嶋 敏監督は「崩された形での失点ではなかった」と悔いたが、ゲームの内容からすると妥当なスコアと言える敗戦となった。
湘南はその後の2カ月間でわずか1勝。9月こそ3試合負けなしというスタートを切ったものの、前々節に清水との下位直接対決を0-3で落とすと、前節・鹿島戦も連敗。6連勝中だった相手に対し、互角以上の戦いを演じた中で、石原 直樹や齊藤 未月らがビッグチャンスをモノにできずにいると、後半アディショナルタイムに決勝点を許してしまった。
ただ、それでも選手たちは必死に前を向こうとしている。松田 天馬は「勝ちに持っていけた試合だった」としつつ、このように続ける。
「ゴール前で決め切ることができなかったのが敗因。やっぱり負けたことはすごく悔しいですし、そこに関しては鹿島さんとの差が出たなと思います。でも、ここ数試合では一番手ごたえのある試合だったので、そこはポジティブに捉えて、次の試合に向けて頑張っていきたいです」 その中でホームに迎えるのは絶好調の首位チーム。厳しい試練は続く。川崎Fは前節、横浜FCとの“神奈川ダービー”を3-2で制し、6連勝を達成。早くも勝点を50に乗せ、後半戦も良いスタートを切ることに成功している。リーグ再開後、無得点に終わったのは黒星を喫した第12節・名古屋戦のみ。それ以外はほとんどの試合で複数得点を奪っており、失点数も1試合平均で1点台を下回るなど、攻守にわたってスキのない戦いを続けている。また川崎Fに対し、湘南は直近のリーグ戦7試合で勝利がなく、昨季のホーム戦では0-5と惨敗。特に近年は力の差を見せつけられる格好となっている。
当然、このゲームでも川崎Fがボールを保持し、ゲームをコントロールして進めてくるだろう。ただ、前節も速攻から決定機を作ったように、プレッシャーを掛けて良い形でボールを奪うことができれば、湘南にもチャンスは生まれてくるはず。前回対戦ではプレスが機能せず、前半から押し込まれる状況が続いてしまっただけに、ポゼッションは譲った中でも球際の強度で優位に立ち、この試合では攻守で前向きにプレーしたい。
いずれにしても、湘南に失うものはない。負傷者が多く台所事情は苦しいが、現状の100%を絞り出し、中3日の一戦に向かっていく。ホームゲームで受け身に回るという選択は毛頭ない。川崎F相手に真っ向からぶつかり、金星を狙う。
[ 文:林口 翼 ]
