C大阪は川崎Fとの前回対戦に敗れたあとはリーグ戦で破竹の6連勝を達成。一時は川崎Fとの勝点差を『5』にまで詰めた。ただし、第17節の鹿島戦、第18節のFC東京戦で連敗し、その差が『11』に広がった。大一番を前に3連敗だけは避けたい前節の仙台戦も苦しい試合となった。前半終了間際、柿谷 曜一朗のクロスにブルーノ メンデスが頭で合わせ、幸先よく先制するも、後半で立て続けに2失点。あとがない状況に陥ったチームを救ったのはキャプテンの清武 弘嗣だった。逆転された直後に投入されると、CKからマテイ ヨニッチの同点弾をアシストし、迎えた後半アディショナルタイム。左45度、いわゆる“デル ピエロゾーン”から見事な弧を描いたシュートを放ってネットを揺らし、チームを再逆転に導いた。
9連戦を勝利で締めくくったC大阪。連戦で疲弊した体をつかの間のオフで癒やし、今週水曜日から週末に控えた大一番へ始動した。1日の練習は、コロナ禍による中断明けとしては初めて報道陣に練習が公開され(冒頭30分)、選手取材も一定の距離を保った上、対面で行われた。その中でどの選手も口にしていたのは、「これ以上、離されるわけにはいかない」ということ。ロティーナ監督も「11ポイント差を離されている相手に引き分けでは意味がない。勝つことだけを考えて臨みたい」と強い意気込みを口にした。前回対戦時について、「ほかのチームとは個のレベルも攻撃もテンポも違った」と振り返った瀬古 歩夢も、「チームとしても、個人としても、もう一度守備の意識を高めて、今回はしっかりと対応したい」とリベンジに燃えている。
一方、アウェイに乗り込む川崎Fは7連勝中。20試合で奪った勝点は『53』と驚異的なペースで首位を快走している。もっともシーズン後半戦に入り、前々節の横浜FC戦は3-2、前節の湘南戦は1-0と辛勝が続いている。ただし、大事なことは勝点3をしっかりと積み重ねていること。前節終了後、「このタイミングでセレッソと戦えるのはうれしく思うので、しっかりと良い準備をしたい」と話したのは鬼木 達監督だが、 2位と勝点差11をつけている川崎Fにとっても大きな一戦であることに変わりはない。今節、結果と内容が伴った勝利をつかみ、首位ロードをより盤石なものにしていきたい。
ともにボール保持から得点に結びつける攻撃力を有しており、失点数もリーグ最少の川崎Fと2位タイのC大阪。お互い各ポジションに質の高い選手もそろっており、まさに今季のJリーグ全体を見渡しても、際立ったレベルを発揮している。試合はおのずと白熱し、一時たりとも目が離せない攻防が繰り広げられることは間違いない。首位の川崎Fが2位を突き放すか、2位のC大阪が首位に食らいつくか。その行方やいかに――。
[ 文:小田 尚史 ]