「全員がこの試合でやるべきこと、その試合ごとに伝えていることを理解して、全員がそれぞれの役割をこなしている」と宮本 恒靖監督はFC東京戦後に胸を張ったが、6連勝を支えるのは指揮官の巧みなマネジメントを含めたチーム力の底上げである。
フォーメーションも4バックと3バックを併用し、過密日程と見るや明治安田J1第10節・鳥栖戦では昌子 源とキム ヨングォンを温存。前線の組み合わせも対戦相手に応じながら柔軟な起用を見せており、宮本監督の采配も光っている。
3試合消化が多い2位・FC東京との勝点差はわずかに『3』。上位陣に食い込んでいきたいG大阪が横浜FM戦で目指すのは、連勝を『7』に伸ばすことのみだ。首位を独走する川崎Fが圧倒的な破壊力で連勝街道をひた走るのとは対照的に、G大阪が見せているのは僅差をモノにする勝負強さである。
6連勝中で2点差がついたのは第20節・鹿島戦のみで、残る5試合はいずれも1点差でしぶとく競り勝ってきた。
「やれていることは最後のところで体を張っていること」と倉田 秋が話すように、チーム全体のハードワークがもたらしているのは堅い守備力だ。6連勝中、実に3試合でクリーンシートを達成しており、許した失点はわずかに『3』。2失点した試合は一度もないのは好材料となる。横浜FMと対戦した2月の開幕戦では、粘り強い戦いの末に2-1で競り勝っているG大阪だが、再び前年王者から勝点3を手にする上でやはり守備陣の踏ん張りは不可欠になりそうだ。
前節、横浜FMは大分に対して強力アタッカー陣が爆発。4-0で勝利し、公式戦2連敗というイヤな流れにピリオドを打った。
「4つのゴールを奪い、素晴らしいサッカーをしてくれた」とアンジェ ポステコグルー監督も胸を張ったが、ホームで敗れたリベンジを果たす上でも、やはり攻撃陣の機能性がカギになるだろう。
G大阪が警戒すべきアタッカーはマルコス ジュニオールや大分戦でも2得点したエリキなど数多いが、とりわけ注意が必要なのは8月に柏から期限付き移籍で加わったジュニオール サントスだ。14試合で8得点のブラジル国籍アタッカーは一時の爆発力こそ欠いているものの、初対戦する外国籍FWにはめっきり弱いG大阪だけに、注意が必要となる。
「9月半ばぐらいから一戦一戦、目の前の試合を戦おうと選手と話をしてやってきた」と一戦必勝を誓う宮本監督ではあるが、G大阪を勝点差4で追う6位の横浜FMにとっても、上位追走に向けて勝点3が欲しい戦いとなる。
G大阪が連勝をさらに積み上げるのか、前年王者がその意地を見せるのか――。見どころが多い好ゲームになりそうだ。
[ 文:下薗 昌記 ]
