ホームのC大阪は前節、アウェイで名古屋と対戦して0-1の敗戦。互いに戦術的なミスの少ない手堅い試合はスコアレスドローで決着かと思われたが、90+1分、C大阪はブルーノ メンデスが自陣ペナルティーエリア近くでボールをロスト。このスキを名古屋に突かれ、痛恨の失点。前々節の川崎F戦に続いて敗れ、傷口に塩を塗る格好となった。もっとも、90分をトータルで見れば、名古屋に与えた決定機はわずか。連続複数失点も4試合でストップし、安定感のある試合運びを見せていただけに、過度に悲観することなく、新たな気持ちで今節に向かうことが得策だろう。2位をめぐる争いも混戦模様になってきただけに、まず1つ勝って、現在の苦境から脱したい。
一方、敵地に乗り込む湘南は前節、アウェイで札幌に1-2で敗れて5連敗。36分に金子 大毅のゴールで先制するも、その後に2失点を喫して逆転負け。なかなか結果が出ない現状に、試合後は浮嶋 敏監督も、「アウェイ側もサポーターが入ることができるようになったゲームで、ファン・サポーターも遠い中、多くの方々に来てもらった。その中で勝点3を届けられなかった悔しさでいっぱい」と言葉を絞り出した。ただ、悲観する内容ではなく、直近の数試合を振り返っても、鹿島、川崎F、FC東京と、上位相手にいずれも0-1。競った展開のゲームを演じている。内容的にも、鹿島戦では攻守両面で積極的な姿勢を見せて相手を苦しめるなど、現状のすべてを後ろ向きに捉える必要はない。特に守備では、一定の手ごたえは得ている。とはいえ、それらの言葉は何の慰めにもならないかもしれない。プロとして重要なのは、やはり結果。今節も上位相手の試合にはなるが、持ち前のアグレッシブな姿勢とハードワークを武器に、粘り強い戦いの中から勝機を手繰り寄せたい。
この両チームの対戦は、リーグ前半戦では第8節で実現しており、このときは清武 弘嗣のPKにより、C大阪が1-0で勝利している。湘南としては、失点こそ1にとどめるも、堅守を誇る相手に対し、決定機らしい決定機は作れなかっただけに、今節、どのような攻撃で打開の糸口を探るか。短い準備期間ではあるが、今節に向けた浮嶋監督の出方に注目したい。
繰り返しになるが、応援してくれるサポーターのためにも、互いになんとしても勝利を届けたい今節。その目的に向かい、戦略、執念で上回るのは果たしてどちらか。ピッチで繰り広げられる戦いを、目を凝らして見ていきたい。
[ 文:小田 尚史 ]