延期となっていた明治安田J1第13節の同カードが21日に組み込まれたため、リーグ戦では珍しい連続対戦となった。“第1ラウンド”である水曜日の対戦は湘南のホームで行われ、スコアレスドロー。互いに勝点1を分け合っている。
この試合は鳥栖にとってやや後味の悪さが残る内容に終わった。湘南による前線からのプレスの速さと強度の前にミスを連発。中盤が落ち着いてボールをキープできなかったことで、最終ラインも押し上げられず、湘南の圧力を受ける形に陥った。持ち味である、ボールを保持しながら試合をコントロールするスタイルをまったくと言っていいほど表現できなかった。
すぐに迎えるリターンマッチに向けた修正点ははっきりしている。中盤でのミスの頻度を減らして湘南のプレスをうまくはがすことができれば、鳥栖のペースに持ち込めるだろう。
一方の湘南にとっても、納得のいく勝点1とはいえない試合内容だった。相手を押し込んだものの、思うように得点機を作り出すことができず。「アクシデントもあり、交代も含めたゲームプランをやり切れないゲームになってしまった」と浮嶋 敏監督は振り返る。石原 直樹、坂 圭祐、松田 天馬という先発の3人が、負傷により交代を余儀なくされたのだ。このことは21日の試合はもちろん、中3日で迎える今節に向けても影響が出るだけに、浮嶋監督は頭を悩ませているに違いない。
鳥栖は2試合連続の引き分けで、7戦未勝利。9月上旬から始まった15連戦も今節でようやく一区切りを迎えるだけに、なんとしても勝利で締めくくりたい。湘南にとっては今季初の連勝こそ達成できなかったものの、実に8試合ぶりとなる無失点試合でもあった。最下位からの脱出にも成功した流れを加速させるためにも、第1ラウンドでつかみ損ねた勝点3をアウェイから持ち帰りたい。
15連戦の15試合目となる鳥栖と、ケガ人が発生した湘南。互いのチーム状況を考えれば、大幅なメンバー変更が予想される。互いのチームスタイルは変わらないが、選手が替われば、展開も変わるはず。前節に出場していない選手たちがどういったパフォーマンスを発揮するかは注目ポイントになるだろう。
互いに失点は少ない。鳥栖はうまくボールを保持することで守備の負担を減らし、湘南は組織的なプレスで守備を安定させている。問題は、勝利を奪うための得点力だ。攻撃時にペナルティーエリア内で存在感を示す選手の台頭が望まれる。スコアレスドローとなった前節から4日後。今度こそゴールを奪い、勝利をつかみ取るのは鳥栖か。それとも、湘南か。
[ 文:杉山 文宣 ]
