ホームの札幌は、11日に敵地で行われたJ1第33節でFC東京と対戦して0-1で敗戦。立ち上がりから、武器である高いエリアからのプレッシングを仕掛けながら、マイボール時にはしっかりとパスをつないで攻めるバランスの良い戦いを続けていたものの、21分に一瞬のスキからカウンターを受けて失点。後半はドウグラス オリヴェイラ、ジェイ、ルーカス フェルナンデスという外国籍アタッカーを立て続けに投入して同点を目指したものの、相手の堅い守備を崩すことはできず。アウェイゲーム3連戦のラストを白星で飾ることはできなかった。
その前のリーグ戦で首位の川崎Fを攻守両面で上回る見事な完勝劇を演じただけに、さらに白星を重ねて勢いに乗りたかったところ。FC東京戦を前にジェイが「川崎Fには勝利したが、その前のG大阪戦は敗れている。内容だけでなく結果を安定させるためにも連勝をしたい」と話しており、マンツーマンでの守備がより機能し始めているタイミングで結果を出すことによってチーム力は高まっていくはず。この試合を連勝の始まりにしたいところだ。
一方、雪もチラつき始めてきた11月の北海道に乗り込む鳥栖の直近試合は、8日にアウェイで戦った第11節の仙台戦。6分にチアゴ アウベスが左足のシュートでネットを揺らすと、その後は前がかりになった仙台の勢いに押し込まれてしまう時間帯があったものの、そのスキを突いて55分、66分と本田 風智が見事な2得点。その後はボールを動かしながら仙台の圧力を巧みにいなし、快勝で勝点3を手にした。
仙台戦だけを振り返ると、まったく問題なく試合を運んで勝利してはいるが、その勝利までの道のりは苦しかった。直前までの4戦連続ドローを含む9戦未勝利。ほとんどの試合で接戦を演じながらも決め切れず、あるいは守り切れずといった試合が続いてしまっていた。だが、そうした苦戦の中でも前出の本田ら若手選手が経験を積んだのだろう。10戦ぶりの勝利ではあったが、表現を変えれば4連続ドロー後の勝利なので5戦負けなし。粘り強さが身についてきた印象だ。
さて、そんなチーム同士の対戦だが、注目点となるのはアジリティーの部分か。札幌も鳥栖もミッドフィールドには運動量や俊敏性のある選手が多く、実際に札幌はそれらをベースとしてマンマークの守備戦術を採用している。スピーディーに走り回る鳥栖のアタッキングと、それを封じる札幌のマンマーク。ピッチ上で繰り広げられる“走り合い”が勝敗を分けるポイントとなりそうだ。
[ 文:斉藤 宏則 ]

