前節、C大阪は札幌を3-1で破り、3連勝を達成した。一時は4試合未勝利と停滞していた時期もあったが、第29節の大分戦、第30節の横浜FC戦で連続ウノゼロ勝ちを収めると、前節は7試合ぶりに複数得点での勝利。ブルーノ メンデスが2戦3発、清武 弘嗣がキャリアハイとなる8点目を挙げるなど明るい話題も生まれ、チームは再び波に乗り始めている。もっとも、現在も追う立場であることは変わらず、今節からのホーム2連戦を含む残り3試合も、1つも落とせないギリギリの戦いが続く。柏は知将・ネルシーニョ監督の下、明確な戦略を持ち、選手一人ひとりが与えられた役割を遂行してくる厄介な相手だ。得点王を独走するオルンガに江坂 任、クリスティアーノが並ぶ攻撃陣は脅威であり、前3枚で完結する速い攻撃への対応は必須となる。最終ラインはチャレンジ&カバーを含め、1試合を通じてアラートな対応が求められる。
一方の柏は第31節で名古屋との“直接対決”を0-1で落とすと、9日に行われた延期分の第27節・大分戦も1-1の引き分けに終わった。勝点を伸ばすことができず、今節を前に5位以下が決定。目標にしていたACL出場権獲得の可能性も消滅した。それでも、来年1月4日にはJリーグYBCルヴァンカップ決勝を控えており、リーグ戦の残り3試合も決して“消化試合”ではない。1つでも上の順位でシーズンを終えるべく、意欲的な姿勢で今節に臨むだろう。大分戦ではオルンガ、江坂、北爪 健吾、山下 達也といった主力選手が先発から外れ、オルンガ以外の3選手はプレーしなかった。その意図を「これまでタイトなスケジュールでチームは活動しているので、連続で出場してきた選手は少し休ませる狙いもあった」とネルシーニョ監督は話した。大分戦でプレーした選手たちにとって今節は中2日のアウェイ戦。回復する時間は十分ではないが、フレッシュな選手たちを軸に、得意のカウンター攻撃を発揮できる試合展開に持ち込みたい。
C大阪はロティーナ監督の今季限りでの退任が発表されているが、現在もチームは進化の途上にある。「このチームが大好き」だと話す指揮官と1試合でも多く戦うためにも、ここからの3試合も“必勝戦”。今節は2位・G大阪の試合がないだけに、勝利して勝点差を『1』に縮め、天皇杯へと続く道を切り開きたい。ACL出場圏内という目標が絶たれた柏とて、やすやすと白星を献上するわけにはいかない。特に、移籍後初の古巣戦となる山下は気合いも入っているだろう。百戦錬磨の“名将対決”。ピッチで描かれる勝負の行方やいかに。
[ 文:小田 尚史 ]