広島はここまで13勝9分10敗。この戦績には誰一人満足していないだろう。今季は、タイトル獲得を目標に掲げたシーズンだった。開幕戦で鹿島に3-0で勝利し、約4カ月の中断を経て臨んだリーグ再開初戦も神戸に3-0で勝利して好スタートを切れたことを思い出せば、悔しさは募るばかりだが、連戦が続く中でもチームは成長しながら前へ進んできた。
秋が深まってきた10月にはチームとしてやりたい攻撃と守備が表現できるようになり、11月を迎える頃からは勝点を重ね続けた。10月28日にエディオンスタジアム広島で昨季王者の横浜FMに3-1で勝利してからは8試合負けなしを続けたが、引き分けも多く、試合内容に見合った結果を得られていない。
約1カ月半ぶりの敗戦となった12月12日のFC東京戦は、いまのチームの課題を浮き彫りにする試合となった。前半から敵陣で試合を進めてゴールに迫り、サイドをうまく活用しながら多くのシュートチャンスを作ったが、得点を奪えないまま時間が推移していくと、65分にFC東京に間隙を突かれて先制点を許してしまった。今季は先制点を奪われると1試合も勝つことができないでいる広島は、味の素スタジアムでは同点ゴールも決められずに0-1の敗戦を喫した。
チャンスがゴールにつながらない。先制点を許すとひっくり返す力を見せられない。良い内容が、結果に結びつかない。ホーム最終戦ではこれらの課題に1つの答えを出すようなゲームを見せたいところだ。
対する柏も、直近の3試合はクロスゲームを制する力を見せられないでいる。前節はアウェイでC大阪と戦い、スコアレスドロー。連戦が続く中でも最少失点に抑えて粘り強くゲームを運ぶことはできているが、オルンガの得点が3試合生まれておらず、江坂 任とクリスティアーノも決定的な働きができないでいる。年明けにJリーグYBCルヴァンカップの決勝を控えていることも考えれば、チーム全体で勝ち切っていく力を養っていきたいところだ。
三協フロンテア柏スタジアムで対戦した前回対戦は、最初から最後まで両チームがハイテンポなゲームを繰り広げた好バトルだった。ネルシーニョ監督は「選手たちが最初から最後まで戦う姿勢を終始見せてくれた」と言い、城福 浩監督も「選手は持てる力を出してくれたし、その姿勢は評価したい」と振り返る、白熱のドローだった。
今節も激しくスピーディーな好ゲームが期待される中、チームを勝利に導くゴールを決めるのは誰になるのか。両チームのアタッカーにはどん欲にゴールへ向かう姿を見せてもらいたい。
[ 文:寺田 弘幸 ]