昨季までの2シーズンは残留争いに巻き込まれていた名古屋。今季はここまでリーグ最少の28失点という堅守を柱に上位進出を果たした。今節はその集大成となる試合をホームのサポーターに見せたい。
対する広島は8位。今節で敗れると10位まで落ちる可能性がある。昨季の6位から少し下がることは確定しているが、来季につなげるためにも、アウェイであろうが最終戦は勝っておきたい。
名古屋の注目ポイントはズバリ守備。今季の名古屋は無失点に抑えた試合が『16』で、あと1試合でJ1記録に並ぶ。無失点が17試合ということは、単純にシーズンの半分の試合で点を取られていないということ。昨季、一昨季は守備のもろさが課題だっただけに想像以上の変身ぶりだが、直近の5試合で失点は『1』と驚異的な守備力を誇っており、CB中谷 進之介は「一人ひとりがサボらなければ守備は大丈夫」と絶対的な自信を語る。最終節をぜひともクリーンシートで終えて記録を達成したい。
その無失点記録にチャレンジできる要因は当然のごとく守備の安定感だが、ここでも静かな記録がある。前節、GKランゲラックがJ1・100試合出場を果たしたが、ここまでそのランゲラックを含めて、CBの丸山 祐市と中谷が全試合フル出場中。当然、今節も先発すると予想されているが、厳しい連戦が続いた異例のシーズンで、激しい接触や警告を受けることの多いポジションの3人がフル出場というのは、驚くべき記録と言えるだろう。
だが、主将を務める丸山は「勝つことが最優先。自分がフル出場できなくてもチームが勝てればそれでいい」と自身初の全試合フル出場に関心はないと話す。それでも残り1試合、今季躍進できた証としてこの3人に、ケガなく全試合フル出場をしてほしいと願うサポーターは多い。
一方、広島は中2日での試合になる。水曜日のホーム最終戦はうっすらと雪の積もったピッチで激しい消耗戦となった。1点を先制される苦しい展開の中、選手交代で活路を見いだそうとしたが、なかなかチャンスが作れず、82分には判定に異議を唱えた城福 浩監督が二度目の警告を受けて退場となってしまった。その後は同点ゴールは生まれず0-1と悔しい敗戦を喫してしまったが、気持ちを切り替えて最終戦に臨みたい。
前回対戦は11月に行われ、2-0で広島が勝利している。試合全体を広島がコントロールして、負傷者の出た名古屋はなかなか攻撃の糸口を見つけられなかった。名古屋としてはホームで前回のリベンジを果たし、たくさんのサポーターの前でACL出場をなんとしてもつかみ取りたいところだ。
[ 文:斎藤 孝一 ]
