湘南は中3日で臨んだ前節の鹿島戦、先発を8人替えて臨んだ。J1を初めて戦う選手や若い選手が多かったが、「コンディション的にベストメンバーを組んだ」と浮嶋 敏監督は選手起用の意図を明らかにした。しかし3分に先制点を許してしまったことで「落ち着いたゲームができず、前半を非常に無駄にしてしまった」と浮嶋監督は振り返る。ハーフタイムで3人の選手を代えたが、そのうちの1人、田中 聡が負傷し、59分に交代。そこで試合のプランが崩れてしまったこともあり、終わってみれば1-3と開幕3連敗を喫してしまった。
この試合で浮き彫りになった課題は、アグレッシブさ。「『このゲームに勝ちたい』というアントラーズさんの気持ちがインテンシティーの高い球際やスプリントに表れて、われわれはそれに屈した局面が多かった。戦術うんぬんよりそこのところが一番だった」と浮嶋監督は語った。
リーグ戦では今季初のスタメンだった舘 幸希も「鹿島さんの球際の強さやスピードに圧倒された」と話す。
しかし中2日で試合が控え、下を向く暇すらないせわしなさで仙台戦に臨まなければならない。選手それぞれにコンディション差もあり、うまくいかなかった直後の試合。「次の試合へ向けた気持ちを作ろう」と練習で浮嶋監督から前へ進むための声がかけられた。
仙台について浮嶋監督は、「仙台さんもわれわれと同じで、選手がかなり外に出て、新しい選手が入っている。あとはケガ人と合流できていない外国籍選手もいます。そういう中で手倉森(誠)監督になってやり方も変えていますが、少し苦しんでいるなと思います」と印象を語った。
実際、仙台は前節、鳥栖に0-5。前々節も川崎Fに1-5で敗れている。現在の順位は湘南が19位、仙台が17位だ。
また、お互いにゴールがなかなか決まらない。3試合未勝利、ケガ人、外国籍選手の遅れ、決定力不足。両チームともに過密日程の中で難しい時期を過ごしている。手倉森監督も鳥栖戦後、「次の1勝をしただけで何かが変わるわけではない状況でもまず1勝したいし、まずはシーズンをかけてこの敗戦の借りをしっかりサポーターに返していければ」と強く意気込んでいるように、チームとして喉から手が出るほど勝利を欲している。それを先に手にするのは湘南か仙台、どちらになるか。
手倉森監督は「1勝をしただけで何かが変わるわけではない」とは言うが、この勝利で浮上のきっかけをつかみ、上位進出を狙えるくらい挽回できるか。
レモンガススタジアム平塚で、互いの意地とプライドを懸けた一戦が繰り広げられる。
[ 文:舞野 隼大 ]
