ホームの横浜FCは監督交代後もルヴァンカップを含めて勝利が遠く、先週末に行われた前節の“横浜ダービー”は0-5の大敗を喫した。しかし、水曜日のルヴァンカップCグループ第4節では、柏をホームに迎えて2-0と快勝。同じくルヴァンカップ初戦のアウェイ・柏戦以来、8週間ぶりの白星。そして早川監督就任後の初勝利に、チームは喜びに沸いた。
柏戦を終えて、「ビルドアップで優位を作りながら入っていくところを整理し、そこがスムーズになったことでボールを持てる時間が長くなり、攻撃につながった」と指揮官は手ごたえを語った。ただ、手放しでは喜べない。なぜなら柏は「実戦を積めていない選手たちがいる中で、実戦の中でコンディションを整える」(ネルシーニョ監督)という意図から、来日したばかりの新外国籍選手と経験の浅い10代の若手を大量に起用し、攻守においてほとんど連係の見られない状態だったからだ。この結果が即リーグ戦につながると考えるのは、楽観的に過ぎるだろう。
しかし「勝利が何事も良くしてくれる。これで全員が前を向ける」と岩武 克弥が語ったように、どんな形であれ勝ったという事実がもたらすメンタル的な効果は大きい。今まで負け続けていることで、選手たちが自信を持ってプレーできず、足が止まってしまっていたことを考えれば、その根本となる自信を蘇らせることができればリーグ戦での巻き返しにつながっていく。だから横浜FCにとっては、この試合が何より重要だ。カップ戦でつかみかけた自信を確かなものにするために、この鹿島戦ではまずしっかりとした内容を見せ、結果に結びつけたい。
一方、アウェイの鹿島は監督交代後の初戦となった前々節・徳島戦に勝利し、ここまでルヴァンカップを含めて4戦負けなしで来ている。ただ、先週末の前節・神戸戦は1-1、水曜日のルヴァンカップは鳥栖に2-2と引き分けが続き、相馬監督就任以来大幅な改善を見ていた守備にほころびが見えていることと、FWにケガ人が続出しているのも懸念材料だ。ただ順位が示すとおり、チームの地力で鹿島が優位にあるのは確か。さらには中2日の過密日程の中、横浜FCはチームの勢いを継続するためにカップ戦のメンバーを連続で起用したいのに対し、鹿島はほぼターンオーバーで戦えることもアドバンテージとなるだろう。
ちなみに両指揮官は選手時代の2004年、J2第8節の横浜FCvs川崎Fで戦ったことがあり、相馬監督が所属していた川崎Fが2-0で勝利している。立場を変え、くしくも互いに後任監督となったばかりの顔合わせはどうなるか、結果を楽しみにしたい。
[ 文:芥川 和久 ]
