明治安田J1第5節・FC東京戦(2●3)以降、GKの谷 晃生やCBの石原 広教を中心に湘南は守備が安定している。ここ6試合は負けがなく、1カ月以上複数失点を喫していない一方で、開幕からの勝利数はわずかに『2』。決定機を決められないシーンも何度かあり、FC東京戦以降は複数得点も生まれていない。
その中でも、全体練習に合流して間もないウェリントンが前節・清水戦で加入後初めてピッチに立ち、早速ゴールを決めたことは明るい要素だ。頼もしいストライカーがチームに加わった。さらに30日にはウェリントン ジュニオールが合流を果たし、負傷していた中村 駿も復帰。ようやく今季の戦力がそろってきた。
対する札幌の前節・仙台戦は、前半に先制されながらも小柏 剛のゴールで追いつき、88分にジェイのゴールで土壇場の逆転勝利を収めた。その一方で、28日のJリーグYBCルヴァンカップAグループ第4節では、終了間際に失点を喫して引き分けてしまった。ペトロヴィッチ監督は「ケガ明けの選手がやはりまだまだ本調子ではない」と、勝利に結びつかない要因を挙げていた。決して良いとは言い難いこの流れを変えるべく、湘南戦で危なげなく勝利し、次へつなげていきたいはずだ。
浮嶋監督は札幌に対し、「どのチームに対してもそうですが、ボールを持っている時間が長い」と印象を明かし、「怖がって(ディフェンスラインが)引いたような戦いにならないことが大事」と語っていた。浮嶋監督の言うとおり、ラインをじりじりと下げてしまっては苦手なクロスを入れられて、危険な場面を作りかねない。勇気を持ったプレッシングでボールを奪い、いかに有効的な攻撃へと結びつけられるかは1つの焦点となる。
また、CBの大野 和成は「おのおの1対1の勝負とか、細かいところにこだわっていきたい」と意気込みを語っている。前節の清水やルヴァンカップで対戦した浦和もそうだったが、今回も相手のポジショナルなサッカーに警戒したいところ。しかし、結果でも示されているように、失点数が少ないことは1つ選手の自信になっている。ただそれは後方の選手の頑張りがすべてではなく、「後ろだけでなく前の選手の追いで助かっている部分も多い」と、大野はチーム全体で連動した守備ができていることを強調する。
5月も多くの試合が控え、タフな1カ月になると思うが、その最初のゲームで良い結果を残して無敗記録を継続していきたい。ただ、引き分けで終えて良しとするのではなく、コンスタントにゴールを奪って勝利を追い求めることができるか。戦力もそろい、明るい兆ししかない湘南にはそれができるはずだ。
[ 文:舞野 隼大 ]
