首位・川崎Fとの大一番で連敗を喫した名古屋。2試合で7失点と自慢の守備網を切り裂かれたものの、直近の第13節・C大阪戦ではチーム全体でアグレッシブな守備を貫き通し、得意のウノゼロで勝利。川崎F戦で生じた不安を払しょくした。
決勝点を挙げた吉田 豊は「あの2試合(川崎F戦)はそもそも戦えていなかった。それは自分たちでいますぐにでも変えられるところだったし、今日は相手がイヤがるプレーを90分間できた」と、戦う姿勢が重要だったことを強調。今節もチームとして戦うことをベースに、良い守備から自分たちのリズムを作りたい。
そして、名古屋に求められるのは攻撃の迫力だ。川崎Fとの勝点差が『9』に開いてしまったいま、追い抜くには他力本願しかないが、勝っていくことで川崎Fにプレッシャーを与えられるだろう。そのためには得点が必要となるが、名古屋のシュート数はリーグでも多いほうではなく、中位に位置している。逆に鹿島は被シュート数がリーグで最も少ないため、チャンスを作ることのできる数はそれほど多くないかもしれない。名古屋は最前線のFWから守備のタスクが多く、攻撃に100%の力を注げない部分もあるかもしれないが、ここを改善しないと勝利は近づいてこないだろう。
対する鹿島は直近の第13節でFC東京と対戦。序盤からペースを握り、セットプレーから先制点を挙げると、その後も攻撃の手を緩めず、前半終了間際に松村 優太が思い切りの良いミドルシュートを決めて追加点を奪う。後半はシステムを変えて攻撃的に来る相手にも的確に対応し、リズムを渡さずにゲームを進めると、途中出場したばかりの上田 綺世が87分に決定的な3点目を決めた。
鹿島は4月3日の第7節・浦和戦で敗れて以来、公式戦で1カ月以上負けなしを続けている。監督交代で選手にも危機感が生まれて本来の力を出し始めたのか、名古屋としてはあらためて最大級の警戒が必要かもしれない。
両チームは3月21日に行われた第6節で対戦している。59分に名古屋の稲垣 祥が針の穴を通すようなミドルシュートを決め、名古屋が1-0で勝利を収めた。強風と雨という天候の中で、両チームともにインテンシティーが高く、どちらに勝利の女神がほほ笑むのか分からない展開だった。
今回の対戦でも同様に白熱した戦いが予想されるが、カギを握るのは両チームのボランチになりそうだ。名古屋は稲垣と米本 拓司、鹿島はレオ シルバと三竿 健斗と、どちらもクオリティーの高い選手がそろっている。その中盤が前線をどうコントロールしてチャンスを作り出すか。そして、相手の攻撃の芽をいかに早く摘むことができるか。ボランチのバトルが勝負を左右するだろう。
なお、緊急事態宣言に伴い、キックオフの時間が19時00分に変更されていることも忘れずに来場願いたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]
