振り返れば、明治安田J1第2節・福岡戦でも1点リードで迎えた後半アディショナルタイムに、エミル サロモンソンに直接FKを決められて引き分け。さらに第11節・湘南戦でも、1-0から88分にウェリントンにゴラッソを決められた。試合の終わらせ方というところが、ホーム初勝利を達成するためには必須だ。
それに加えて、前線の選手は先制から追加点という流れに持っていくことができていない。前節も序盤に訪れた再三のチャンスを仕留められなかった。奥井 諒が横浜FC戦後に、「(第12節・)大分戦もファーストプレーでチャンスがあったし、今日も最初にチャンスが来た。入りから点を取って試合を決めること。そこはアップも含めて、一人ひとりの気持ちの部分が大きいと思う」と言ったように、まずは「最初のチャンスを逃さない」ということが求められる。つまり、試合の最初と最後をどのように決めるか。久しぶりにミッドウィークに試合がなかった清水は、この期間でどれだけ改善できているかに注目だ。
一方の名古屋は、今節を中2日で迎えることになる。12日に行われた直近のリーグ戦は、監督交代後に息を吹き返した鹿島と対戦。試合が動いたのは32分。永木 亮太の左CKをランゲラックがファンブル。そのボールが犬飼 智也の肩に当たってネットを揺らされるという不運な形で先制を許してしまう。さらに86分には、ゴール前の速いパス回しから杉岡 大暉に決められて、0-2の完敗。
第2節・札幌戦から続いた9試合連続無失点という堅い守備が持ち味だったが、川崎Fとの2連戦で7失点。鹿島戦も2失点と、守備にややほころびが出てきている。さらに心配なのは、鹿島戦は前後半を通じてシュートがゼロだったということ。22分に成瀬 竣平のパスに抜け出した前田 直輝がシュートに持ち込んでネットを揺らすも、オフサイドで取り消されると、そこから攻撃で見せ場を作ることができなかった。
このまま失速するのか、ここで踏ん張るか。4月30日に新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けたマッシモ フィッカデンティ監督が戻ってくる可能性のある今節は、その瀬戸際の試合となる。
ちなみに、両者は10日にJエリートリーグで対戦しており、名古屋がユース中心のメンバーで戦ったとはいえ、清水が4-1で勝利している。この“2連戦”は清水の連勝となるか、はたまた名古屋が弟分の借りを返すか。そうした戦いにもなる。
[ 文:田中 芳樹 ]

