柏は前々節の横浜FM戦でひさびさに勝点1をゲットし、連敗を3でストップ。試合内容も良かっただけに、神戸戦でも結果を出すことが期待されていたが、敗戦を喫してしまった。その要因の1つとして挙げられるのが、ネルシーニョ監督がたびたび口にする「アラートさ」の不足。ネルシーニョ監督が神戸戦後「2失点ともわれわれのミスから招いて奪われた得点だったと思う。そこがきっかけとなり、相手が勢いづくような状況をわれわれ自身で作ってしまった」と語ったように、立ち上がりの時間帯で連続失点を喫し、点差をつけられてしまった。ボランチで先発出場を続ける椎橋 慧也も「立て続けに失点してゲームが壊れてしまっているので、チームで共通意識を持たないと」と危機感をあらわにする。前半は主導権を握っている時間帯も長かっただけに、その良かった時間帯をいかに継続できるかという部分が今後の戦いでもカギになりそうだ。
また、直近の5試合で2得点とチームは得点力不足に陥っている。神戸戦後にクリスティアーノが「後半開始から早い段階で2失点を食らい、それから神戸が後ろで固めて、そこをなかなか破ることができなかった」と語ったように、守りを固められてしまうと相手を崩し切ることができないのが柏の課題の1つ。先制点を挙げて相手が前に出ざるを得ない状況を作るなどして、ブロックを固められてしまう状況を避けたいところだ。
一方の札幌は序盤の10試合で勝点11と苦しい時期を過ごしていたが、その後は戦績が安定してきている。前節の鳥栖戦でも「試合を通して相手にチャンスを与えなかったし、われわれのほうが得点するチャンスが多かったと思う」と語ったペトロヴィッチ監督の言葉どおり、自分たちの戦いを貫き、90分を通して上位チーム相手に主導権を握れていた。「前線から奪いにいくところと、そうではないところにメリハリがついてきたと感じている」と宮澤 裕樹も守備面に関して一定の手ごたえを口にしている。
その札幌に求められるのは、訪れた決定機をしっかりと仕留め切ることだろう。前節先発した小柏 剛は「前半にあったチャンスをしっかり決めていれば、ラクに勝てたかもしれない試合だった。もっと得点につなげていかなければいけない」と鳥栖戦での攻撃の出来を反省。得点ランクトップのアンデルソン ロペスの欠場も鳥栖戦では大きかったかもしれないが、チーム全体としていかに得点を挙げることができるか、あらためて課題が残る一戦となった。柏戦ではその決定力の課題を克服できるか。
前節から中2日と厳しい日程だが、選手たちにはすべてを出し尽くすような激しい戦いを期待したい。
[ 文:藤井 匠 ]
