あの日以来の顔合わせ。勝負はどちらに転ぶ。
まず、今節を整理したい。徳島は木曜日にアウェイで前節・G大阪戦、湘南は水曜日にホームで前節・川崎F戦を戦っている。徳島は中2日のディスアドバンテージを背負うが、ホームという優位性を持つ。一方で湘南は中3日のアドバンテージを持つが、アウェイというディスアドバンテージを背負う。このあたりが試合にどう影響を及ぼすか、両指揮官の交代采配もカギを握るだろう。
徳島は上昇傾向にある。明治安田J1第14節・広島戦でダニエル ポヤトス監督合流からリーグ戦初勝利を果たすと、前々節・名古屋戦では引き分けながら2位の名古屋を圧倒した。主将の岩尾 憲は「第13節・札幌戦でまだまだと感じながらも、『こういうことかな』ということが少しゲームの中で見え始めた。広島戦で帳尻の良いところを取れるような感触をつかみ、名古屋戦で手ごたえがあったというのが最も短く正しい表現」と段階を踏みながら着実に成長している感覚を言葉にした。とはいえ、まだ序章。これらを安定して表現できるまではもう少し時間は必要だろう。しかしながら、いまは試合を重ねるごとに得られる物が多くなり、プレーしていて楽しい時期に入ったように見える。そこで結果も得られれば、自信となってチームの成長を加速させることは言うまでもない。
対する湘南。開幕3連敗と雲行き怪しいスタートだったものの、立て直し始めると8戦負けなしで一気に息を吹き返した。そして、7年ぶりに湘南へ復帰したウェリントンが4月下旬から本格稼働してチームの軸に加わり始めた。第14節からは2連敗を許して低迷期に足を踏み入れるかどうかの瀬戸際だったが、前節は首位で無敗の川崎Fに対して組織的な守備から先制点を挙げて勝利にあと一歩まで迫った。この流れを加速させ、徳島戦で白星を挙げたいところだろう。注目はやはり前出のウェリントン。流れの中での活躍はもちろんながら、CKにも勝機はある。セットプレーの守備に課題のある徳島だけに、そのフィジカル能力は生きるだろう。
現在は勝点18で13位の徳島、勝点16で14位の湘南。残留のためにも、順位の近い争いでは特に負けられない。リーグ全体を見ると両者とも残留圏は維持しているものの、うかうかしているとすぐに下位グループに吸収されてしまう微妙な立ち位置。勝点を積み上げ、まずは中位グループに安定して名を連ねていきたい。
[ 文:柏原 敏 ]


