4試合続いていた連敗にピリオドを打ち、リーグ戦13試合目に手にしたホーム初勝利。「単なる1勝ではありますけど、この1勝が自分たちに必要なものだった。それを全員で達成できて、あらためてしっかりと勝点3を取ることの難しさと気持ち良さを感じることができました」と殊勲の決勝ゴールを決めた宇佐美 貴史が口にした思いは、指揮官と選手全員が感じた思いだったはずだ。
松波 正信監督の就任後、3試合目にして手にした待望の初勝利。順位を1つ上げ、18位としたG大阪ではあるが、松波監督は「すぐに試合も続くので、安堵感というよりは次の試合でまたどうやって勝利するかというところにもう切り替わっています」とすでに次の試合を見据えていたように、「勝負の3連戦」と指揮官が位置づける初戦で勝点3を手にしただけである。
ホーム連戦となる今節で迎え撃つのは、G大阪同様、苦境にあえいでいる最下位の横浜FCだ。
徳島には接戦だったものの、浮上の兆しがいくつか見えたG大阪。その試合では今季初めて3バックを採用。今季初出場を果たしたキム ヨングォンの存在は大きな起爆剤になりそうだ。
徳島戦でもキム ヨングォンによるドリブルの持ち上がりが相手の陣形を崩し、先制点のきっかけにつながったが、ビルドアップに長ける韓国代表CBが加わると攻守両面でG大阪のクオリティーがスケールアップする。
「今年初めてのゲームだったけど、さすがに韓国を代表するCBだなというのはあらためて感じました」と松波監督はその存在感を絶賛したが、横浜FCに対しても守備陣の大崩れはないはずだ。
徳島戦までは12試合でわずか3得点だった攻撃陣も、今季初の複数得点をマーク。シュート5本にとどまったものの、宇佐美とパトリックにゴールが生まれたことはやはり、チームに勢いをもたらすのは間違いない。
一方、最下位ではあるものの横浜FCのバイオリズムは決して悪くない。直近の4試合だけを切り取れば1勝2分1敗。敗れた1試合も川崎Fに対して、狙いのある戦いは見せていた。
前節は6連勝中の福岡に対して[3-4-3]の布陣で挑んでおり、G大阪とはミラーゲームになる可能性も十分にある。「相手の守備のどこがウィークなのかというところで、システム、人選を含めて自分たちが優位になれるところを考えました」とその狙いを明かした早川 知伸監督だが、G大阪に対していかなる布陣で挑むのかも注目だ。
そして注目は昨季、G大阪の2位躍進に貢献した渡邉 千真の存在である。“元ガンバ勢”に弱いジンクスが今季も継続中のG大阪だけに、渡邉がピッチに立てばやはり最大の注意が必要になる。
勝利を手にすれば、いよいよJ2降格圏脱出が視界に入るG大阪と、大分の結果次第では最下位脱出の可能性もある横浜FC。下位にあえぐ両者だからこそ、互いに目指すのは勝利のみである。
[ 文:下薗 昌記 ]
