アシストを含めて、攻撃で存在感を見せたウェリントン シウバは「攻撃について言うと、チーム一丸となって試合が終わるまで相手ゴールに向けて攻めた姿勢について、チームの皆によく頑張ったと言いたい」と終盤に見せた猛攻に手ごたえを感じていた。極度の得点力不足に喘いだシーズン序盤とは異なり、徐々にチャンスの数が増えているのは神戸戦を見ても明らかだ。
「中2日、3日の連戦なので、コンディションとメンタル面も重くなると思うので、そういう意味ではコンディションを含めていろいろなアプローチが必要になる」(松波監督)。中2日の鹿島戦で、戦術的な修正以上に必要となるのが連戦を考慮した選手起用である。すでに鹿島戦をにらんで神戸戦は昌子 源が温存され、宇佐美 貴史や矢島 慎也らレギュラー格も後半からの起用となった。今節も前線から最後尾までコンディションを重視した起用が行われるはずだ。
2試合連続ゴール中のパトリックは絶好調を維持しているが、1トップの人選はコンディション面だけでなく戦術的な狙いが見え隠れする。「パトリックは裏に抜けるタイプだが、レアンドロは足元がうまいので、崩しで効果があると思って福岡戦で起用した」(松波監督)。周囲とのコンビネーションでゴールに迫るレアンドロ ペレイラか、クロスに対して絶対的な強さを見せるパトリックか。鹿島との相性を見据えた上で最前線の顔ぶれが決まることになるだろう。
一方、鹿島にとっても仕切り直しとなる一戦だ。7月11日に行われた柏戦は1-2で敗れ、公式戦7試合負けなしという好調な足取りにピリオドが打たれてしまった。「G大阪と2週間後に試合があるが、時間が取れるところで、しっかりとベースの部分を見直したい」と相馬 直樹監督は話したが、このインターバルで積み上げてきたものをぶつける一戦になるはずだ。
鹿島は直近の柏戦、エヴェラウド、ディエゴ ピトゥカ、ファン アラーノ、レオ シルバが先発し、アルトゥール カイキも途中出場。ブラジル国籍助っ人が存在感を見せているが、G大阪も負けてはいない。復調を支えるのはパトリックとレアンドロ ペレイラら点取り屋で、ウェリントン シウバもフィット感を高める一方だ。
ファン アラーノとウェリントン シウバはインテルナシオナルでもチームメートだったが、敵として相まみえる一戦で当然、モチベーションは高いはず。8位の鹿島に対してG大阪は17位と苦しい戦いが続くが、選手の顔ぶれでは引けを取っていない。
日程的には不利なG大阪だが、勝てばJ2降格圏から抜け出せる条件は神戸戦と変わらない。西と東の名門による熱い戦いが期待できそうだ。
[ 文:下薗 昌記 ]
