東京五輪による中断期間が明け、名古屋はすでに3試合目。直近の2試合はニッパツ三ツ沢球技場で、横浜FCと横浜FMに0-2で涙を呑んだ。開幕から堅守を誇っていた名古屋だが、このところ守備面に不安が出ている。横浜FC戦、横浜FM戦は立ち上がりにできた一瞬のスキを突かれて先制点を奪われると、リズムを取り返すことができないまま前半のうちに追加点を奪われ、後半に追い上げを狙ったものの、相手ゴールをこじ開けることができないまま試合終了のホイッスルを聞いた。
得点も直近の3試合で1点だけと、自慢のアタッカー陣が十分に機能せず、生粋のセンターFW不足も相まって得点が奪えずにいる。前節、ポーランド代表FWシュヴィルツォクがJデビューを飾り期待値は上がったが、入国から2週間の隔離期間が終わったばかり。コンディション的にはまだフル出場は厳しいだろう。
シーズン前には優勝候補にも挙げられ、開幕から好スタートを見せたが、現在のチーム状況は底にある。ただ、マッシモ フィッカデンティ監督は「(いまの状況を)絶対に見返すという能力が選手たちには備わっていると思っている。何をやり切らなければいけないかは分かっているので、絶対にあきらめず、妥協をせずにみんなが全力でやり切るだけだ」と前向きに語った。この厳しい状況を自らの手で乗り越えることで、チームとしてさらに1段階上にいけると確信している。
そのきっかけとしたい今節の湘南戦。4月7日に行われた前回対戦では、前半のうちに相手に退場者が出たにもかかわらず、悔しいスコアレスドローに終わった。よく走ってプレッシャーを掛け、守備になればしっかりと引いて粘り強く守れる湘南は、攻撃力に課題を持つ名古屋には絶好の対戦相手と言えるだろう。中2日の試合が続く厳しい日程だが、横浜FM戦でやり通したつなぐ部分とゴールに向かう姿勢を強めて、ホームで新たなスタートを切りたい。
一方で湘南は中5日での試合となる。前節は鹿島を相手にセットプレーの流れから先制点を奪ったものの、すぐに不運な形で追いつかれてしまった。それでも、その後は粘り強い守備で強豪に対抗。79分には勝ち越し点になってもおかしくないビッグチャンスを得たが決め切れず、アディショナルタイムにCKから失点を喫し、勝点を逃した。
連敗は『4』に伸びてしまったが、内容としては白星をつかんでいてもおかしくなかった。今節こそ持ち味であるダイナミックなプレーでサポーターを喜ばせたい。
どんな選手にも、チームにも苦しい時期はある。それを乗り越えた先に勝利が待っている。
[ 文:斎藤 孝一 ]
