ただ、キャプテンの石原 広教はチームの現状に対し、「中断期間があったことで、5回連続で負けている雰囲気にはなっていません。危機感がないわけではないですが、そこまで『ヤバい』という雰囲気はなく、みんな前向きでやれています」と話す。むしろ「良い雰囲気で練習もやれていますし、みんな100%以上の力で取り組んでいる。そこまで自信がなくなっているわけではないので、(そういった部分に関しては)チームとして良いことかなと思っています」と俯瞰的に見ていた。
そんな湘南がホームに迎え撃つ相手は、勝点3差の14位・清水。前回対戦は敗戦濃厚の中、88分にウェリントンが強烈なヘディングシュートを叩き込み、土壇場で1-1の引き分けに持ち込んだ。
「いわゆるポジショナルプレーを中心にした攻撃が最大の特徴」と清水の印象を語っていた浮嶋 敏監督は当時を振り返り、「良いポジションにうまく立たれ、プレス回避をされてしまったことが否めない内容だった」と話す。
“オールタイムプレス”を土台にしている湘南だが、今度はうまくハメられるだろうか。浮嶋監督としても「良いボールの奪い方をしたい」とプランを描き、「奪えないときも相手のやりたいことをやらせないような、しっかりとした守りをする。奪う・守るを融合した守備をしなければいけない」と強度の高い守備から入っていくことを強調した。
一方の清水もリーグ戦4試合勝ちなし。18日に行われた天皇杯ラウンド16でも、リーグで首位に立つ川崎Fに善戦したが、1-2で惜敗。ただ、ロティーナ監督は「ベンジャミン(コロリ)もホナウドも、そして菊地(脩太)も良いプレーを見せてくれました。素晴らしいデビューだった」と新戦力たちを称賛。加えて「長期離脱していた(中村)慶太も45分プレーできたし、カツ(中山 克広)、後藤(優介)、イブ(指宿 洋史)といった、出場時間の短かった選手たちも、まとまった時間プレーすることができた。勝ちたかった試合だが、ポジティブな面を見て次に進みたい」と一定の収穫を得ている様子だ。
互いに結果が伴っていない中でも、決して悲観的ではない。とはいえ、どちらもここで勝点3を手にし、未勝利の流れを断ち切りたいところだ。
勝負を制すのは浮嶋監督率いる湘南のオールタイムプレスか、それともロティーナ監督率いる清水のポジショナルプレーか──。クラブの今後を左右し得るシックスポイントマッチはどんな決着となるのか。注目の一戦になる。
[ 文:舞野 隼大 ]
