前節の神戸は圧巻のパフォーマンスを披露した。目標として掲げるACL出場権獲得へのライバルである浦和をホームで迎撃し、怒とうのゴールラッシュで魅了。大迫 勇也の加入後初ゴールを皮切りに、アンドレス イニエスタの2得点、武藤 嘉紀の3試合連発となるヘディングシュートを経て、トドメは元バルセロナのボージャン クルキッチによる来日初ゴール。役者がそろい踏みの末、5-1と迫力満点の快勝を収めている。
目標達成のための重要過ぎる関門だった浦和戦。この試合で三浦 淳寛監督が採用したのは中盤をダイヤモンド型にした[4-4-2]の陣形。前線から激しいプレッシングを行い、全体がまとまった攻撃的守備で一気呵成に浦和を制圧した。前半の終盤から浦和の反撃に遭い、後半立ち上がりに失点するイヤな時間帯もあったが、常にゲームの優位性を保ち続けるしびれる内容。指揮官の意図、選手の表現力が見事にかみ合った中で生まれた快勝劇だった。この勝利で名古屋を抜いて3位に浮上するなど、目標達成へ神戸の本気を見せた試合ともなっている。
今節は日本代表での死闘を終えたばかりの大迫が復帰するが、懸念されるのは痛めた様子の脚の状態か。今夏に加入以来、確かなポストプレーや献身的な守備で多大な貢献を果たしてきたFWの出場可否は焦点となる。また、この代表ブレイクを経て、山口 蛍ら負傷離脱していた選手の復帰などがあるかも注目点となるだろう。いずれにせよ、ACL出場権獲得へ、チームとしての勢いを加速させていきたい。
一方の福岡は前節、ホームで清水に敗戦を喫した。序盤からポゼッションされる苦しい展開ながら、持ち前の耐久力を発揮し、接戦に持ち込む。だが、スキを突かれて2つのゴールを許し、攻撃もジョン マリのゴールで一矢報いたものの、良いところを見せ切れないまま終了のホイッスルを聞いた。この試合だけを振り返れば反省点ばかりがクローズアップされるが、今季の福岡にネガティブな姿は似合わない。前半戦には6連勝を飾って順位を5位まで上げ、直近も清水戦前までの5試合で4勝1分、それも川崎Fや鹿島、鳥栖と上位勢を撃破するなど、長谷部 茂利監督による組織された守備をベースに確かな力を発揮している。今節は前節出場停止だった3戦連発中のフアンマ デルガドの復帰も想定される。上位食いの急先鋒は3位撃破のための矛を磨き、ノエビアスタジアム神戸に乗り込むことになりそうだ。
[ 文:小野 慶太 ]
